カンボジアのキリロムで感じた「未完成の魅力」

日本人起業家の猪塚武さんが、カンボジアの高原の切り拓き、ゼロから作っているキリロムにやってきました。広大な敷地にコテージとレストランなど滞在型施設とキリロム工科大学というテクノロジー系の大学が設立されています。

プノンペンからのアクセスは車しかありませんが、雨季は幹線道路の水はけが悪く道路が渋滞し、普段は3時間足らずで到着するのが5時間近くかかってしまいました。

日が暮れてようやく到着したキリロムは、風がひんやりとして、まさに「カンボジアの軽井沢」。高原気分が満喫できます。

今年からプロジェクトに参加しているという立石さんに現地を案内してもらいましたが、何もないところにこれだけの施設を日本人が短期間に作り上げたことに、大きな意気込みを感じます。

日本人スタッフも少なく、数年前に始まったばかりで、まだ手探りの開発です。成長を続ける中で、課題も山積しているようです。

実際に宿泊したコテージも、日本人の目から見ると改善の余地がいくつか見つかりました。カンボジア人には大人気の施設のようですが、日本人や欧米人とカンボジア人の求めるものには、ギャップがあるように思いました。地元に密着した施設を目指すのであれば問題ないのかもしれませんが、カンボジア国外からの観光客を集めるのであれば、更なる進化が必要です。

現在はアクセスも決して良いとは言えず、施設運営のオペレーションや、食事のメニュなどももっと手を入れる必要があります。しかし、わずか数年でカンボジアにここまでのインフラを作り上げたエネルギーは、賞賛に値する素晴らしい行動力です。

敷地内にあるキリロム工科大学も卒業生が活躍を本格的に始めるのは、これからです。

広大な敷地に無限の可能性が溢れています。果たして3年後、5年後にどんな風に変わっているのか。日本人が始めたばかりの壮大なチャレンジにエールを送りたいと思います。

■ 毎週金曜日に配信している無料メルマガ「資産デザイン研究所メール」。メールアドレスを登録するだけで、お金を増やすためのとっておきのヒントをお届けします。

■ 新刊「毎月100万円を生み出す人生戦略の立て方」、シリーズ累計17万部となった「初めての人のための資産運用ガイド」など、今までに出版された書籍の一覧はこちらから。

※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年10月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。