希望の党のリセットの方向性

私が希望の党のリセットの方向性についてあれこれ言っても何の役にも立たないだろうということを承知の上で、多少参考にでもなれば、という思いを籠めて書いておく。

若狭さんが希望の党に残られるのであれば若狭さんへのメッセージとして受け止めていただければいいのだが、どうやら若狭さんは希望の党の後方支援はされるようだが、希望の党の運営には関与されないようである。

若狭さんを欠いてしまって希望の党の運営は上手く行くのだろうか、と思うが、一旦国政政党・希望の党として発足した以上、それなりに国民の期待に応えられるような政党になっていただきたいと思っている。

慌ただしい政治状況の中でバタバタと作られた希望の党は、小池さんの周りに人が集まって来てから本当の組織作りが始まるいわば屋根と柱だけのバラック政党のようなものだったのだろう。

まあ、屋根と柱があるから遠くから見ればそれなりの建物に見えたかも知れないが、本当の立党作業は選挙が終わってから、ということだったのだと思う。

何だか設計図がないまま柱を立て屋根を葺いたようだが、とても既成政党とは比較できない簡易建物で、人によってはまだ建物じゃない、とと言われかねない代物だった、ということが分かってきた。

よくこんなもので人が集まってきたものだ、と思うが、その程度の建物でも当座の雨露を凌ぐのには役に立ったということだろう。

所属衆議院議員が50人になっているのだから、やはり小池さんと国会議員の皆さんの協議で如何にも政党らしい姿を早急に整えられることだ。小池さんはどうやらこういう実務には慣れておられないようだから、こういうことに慣れている方に参画してもらう必要がある。

それこそ、「リセット」がふさわしいだろう。

希望の党の暫定幹事長に大島さんが就任されたということだから、大島さんを中心として新しい希望の党を起ち上げるくらいの覚悟でこれからの作業に臨まれたらいい。公開されている現在の希望の党の規約は、郷原氏に言われるまでもなく、現在ではもはや通用しない。

折角出来た希望の党が砂上の楼閣のようになっては勿体ない。

多分、小池さんは余計なことには口を挟まないはずである。

事務方の皆さんはさぞ大変だろうが、これからすべてのことを始めるのだと思えば、それはそれで楽しいはずである。

作るのは、壊すよりも遥かに楽しい。
まあ、壊す方が早くて楽なところもあるが・・・。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2017年10月30日の記事をまとめて転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。