The Washington Postを読んでいてちょっと残念な記事が目に入りました。
そこでトランプ大統領は米国太平洋艦隊の士官たちを前に「今から訪問するのは、読んだことも、話したことも、聞いたことも、勉強したこともあるが、まだ見たことが無いパールハーバー(真珠湾)だ。とても興奮している」と語ったそうです。
トランプ大統領は「ハワイにはよく行くし、たくさんの友達がいる。知っての通りトランプインターナショナルホテルという大きなホテルのオーナーだし」と発言していますので(厳密にいうと名前を貸しているだけでオーナーではありませんから、それも間違いみたいです 笑)、ハワイは初めてではないようです。
それなのに、まだ一度もUSS Arizona Memorial はおろか、真珠湾を訪問したことが無いのは残念としか言いようがありません。
私がハワイを初めて訪れたのは小学生のころ。もちろん海でも遊びましたが、家族全員で真珠湾に行き、アリゾナ記念館で手を合わせました。
それ以降、私はハワイに行くたびに、ほぼ毎回パールハーバーを訪れています。
人生でこれほどなく心を揺さぶられたのもUSSアリゾナ上でした→「パールハーバー(真珠湾)」
残念なことは続きます。
同日16:08、トランプ大統領がツイッターに「リメンバーパールハーバー」と投稿したのです。
朝日新聞の記事には「真意は不明」と書いてありましたが、私は真意などないと思っています。長年米国に住んだことがある人なら分かると思いますが、日本人を見たらパブロフの犬のようにこれを口に出すアメリカ人はまだまだいるのです。特に教育レベルの低い人たちに多いと言わざるを得ません。
トランプさんも大統領になるまで歴史を学んだり、深く考えたりしたこともなかったので、浅薄にこういうコメントを書いてしまうのでしょう。
また、韓国の文大統領や台湾の蔡総統が来日前日に「リメンバー植民地支配」とツイートしたら日本は大変な騒ぎになっていると思いますが、なぜ米国の大統領が発したものが小さな記事にしかならないのが不思議です。
安倍総理はゴルフの時に「Let’s Make America Great Again」のキャップからヒントを得て「Let’s Make Alliance Great Again」と書いたキャップをプレゼントする予定のようですが、こんな理解し難い人を相手に同盟をグレートにできるのか、かなり疑問符が残ります。
シンゾー、ドナルドと呼び合える仲だというなら「国の元首である大統領が“真珠湾を思い出せ”と叫び続ければ、子どもたちも真似をして、いつまでも次へ進めない。同盟の深化のために、もっと配慮してくれないか」ぐらい言ってもらいたいものです。
フランクな話し方をするドナルドが相手なら「Let’s get over it」の一言でも良いかもしれません。
編集部より:この記事は、タリーズコーヒージャパン創業者、前参議院議員の松田公太氏のオフィシャルブログ 2017年11月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は松田公太オフィシャルブログをご覧ください。