選挙が終っても、未だに野党は森友・加計問題について騒ぎ立てているようだ。はっきり言って、私はこの問題に殆ど興味がなかった。時の総理が自らの権力を不当に行使して、友人のために利益供与をしたとすれば、それはマスコミだけでなく、警察が動き出さねばならない問題だろう。マスコミでは、森友学園の極めて特殊な教育を面白おかしく報道していたが、事の本質とは全く無関係で、ただの安倍叩きでしかないと思っていた。
この問題は、誰かが冷静に分析しなければならないだろうと漠然と考えていたが、今回、そのための格好の一冊が出版された。小川榮太郎氏の『「森友・加計事件」朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』である。「報道犯罪」との言葉が強すぎるとも思ったが、読み進めていくと、確かに酷い。時の権力者をマスコミが批判するのは当然のことだが、問題の真相究明に力を注いでいるのではなく、印象操作によって「安倍政権叩き」をすることを優先しているようにしか思えないのだ。本書を読んで、冷静になって、何が問題であり、何故警察が動かないのかを考えてみたらいい。
瑣末な問題を、まるで大事であるかのように報じ、本来報道すべき北朝鮮問題を蔑ろにするマスコミ、そして、それに追随する政治家。読後感は爽やかなものではない。この国のマスコミ、政治家は大丈夫なのだろうかと心配になってくる。
【お知らせ】
一般社団法人 日本歴史探究会 講演会
演 題:『政治を志した理由 ~教育と憲法~』
講 師:田沼 隆志 先生(元衆議院議員・自由民主党所属)
日にち:平成29年11月18日(土)
開 場:13時30分
開 演:14時
会 場:JEC日本研修センター江坂
(大阪市営地下鉄「江坂」駅 徒歩3分)
参加費:社会人 3,000円、学生 1,000円
主 催:一般社団法人 日本歴史探究会
お申し込みは こちらから宜しくお願いいたします。
編集部より:この記事は政治学者・岩田温氏のブログ「岩田温の備忘録」2017年11月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は岩田温の備忘録をご覧ください。