成功者に共通するのは「素直さ」と「こだわり」そして「俯瞰(ふかん)」

日経電子版で鉄緑会という有名な進学塾があることを知りました。中高一貫の有名進学校の生徒が数多く通い、東京大学理科三類の合格者の3人に2人、京都大学医学部医学科の3人に1人が同塾の出身という圧倒的実績を出しています。その指導に当たっている会長の富田氏が、伸びる生徒の見分け方について語ってるのを読んで納得しました。

志望大学に合格するという結果が出せる生徒の特徴として、「素直さと自分の持ち方をうまくバランスさせる子」と指摘しています。

例えば、先生が教えることを何でも素直に受け入れ、ガツガツ勉強していく生徒は、最初はいいけど、そのうちにそれほど伸びなくなるそうです。逆に、自分が数学の方が好きだからといって、英語をおろそかにするような独りよがりな子もダメだということです。

素直すぎたり、我流過ぎたりといった両極端ではなく、例えば「この部分は英語の先生のアドバイスを素直に取り入れて勉強し、数学に関して自分のやり方でここまではやる」というように、中高6年間で学ぶ学習量を全体としてイメージしながら、自己マネジメントできるタイプが強いという分析でした。

つまり、自分の良いところは活かし、足りないところは柔軟に知恵を借りる。そして全体を俯瞰(ふかん)しながら、着々と進めていくタイプが成功するということです。

これは仕事や資産運用でも全く同じだと思いました。

例えば資産運用でもセミナーや勉強会に来ても、学んだことを素直に実行しない人がほとんどです。我流でやってうまくいっているなら、そのままやれば良いのですが、成果が出ないのなら周りの経験者の知恵を借りるべきなのです。まず成功者のやり方を素直にマネしてみることが大切だと思うのですが、なぜか自分のやり方を変えられない人が多いのです。

逆に講師が話していることを疑いもせずに鵜呑みにして実行してしまう人も危険です。自分に合った資産運用の方法なのかどうかは、しっかり確認してから始めないと思い通りの成果が得られません。

さらに全体を俯瞰する姿勢も必要です。個別の投資銘柄よりも資産全体でリスク管理しながら増やしていくアセットアロケーションの視点が大切なのです。

言われた通りにやってみるという素直な柔軟性と、自分が納得してから投資をはじめるといううこだわり。そして資産全体を俯瞰(ふかん)してアセットアロケーションを考えることが重要なのです。

週末お会いしたお2人(写真)も、仕事と資産運用で数億円単位のとてつもない成果を出しています。共通するのは、まずやってみるという柔軟性と、納得できないものには最後は手を出さないというこだわりです。そして俯瞰(ふかん)を重視する姿勢も共通しています。

成功している人は、子供でも大人でも同じやり方で目標にアプローチしている。

思うように成果が出ない人は、自分のアプローチ方法が成功している人とどう違うのかを考えてみる。そこからやるべきことが見えてくるはずです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年11月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。