週末に「俺のフレンチ・イタリアン」に行ってみました。「俺の」シリーズのお店に行くのは、数年ぶりです。以前は予約がなかなか取れず、店内も殺伐としていて、あまり良い印象がなかったのですが、今回入った青山のお店は狭くて混雑していながらもサービスが行き届き、随分印象が変わりました。
「俺の」シリーズのお店の最大の売りは、原価率の高さによる驚異的なコストパフォーマンスです。通常のフレンチレストランの原価率は20%以下ですが、「俺のフレンチ」では、3倍の60%と言われています。
確かに、価格にはインパクトがありました。例えば、カニのタルタルはコンソメを重ねた美しい仕上がり。普通のレストランなら2000円くらいかなと思いましたが、これが880円。キャビア合わせても1,380円でした。
シャンパンは表面張力で溢れんばかりまでなみなみに注いで1,200円。ワインも600円程度で充分満足できるものがグラスで提供されています。1人5,000円以下でビストロ感覚のワインと食事が楽しめる。洗練された味とサービスという訳ではありませんが、青山という立地を考えると、驚きがあります。
数年前に別のお店に行った時、感じたのは、従業員のモチベーションをどうやって維持するかということでした。狭い店内でお客さんからの大量の注文が入り、多忙な従業員が疲弊しているように見えたのです。
今回はサービスも極めてスムースで、価格以上のクオリティになっていると思いました。オペレーションが改善されたのか、スタッフのレベルが上がったのか、理由は分かりませんが、着実に進化していると感じました。
一時のブームは去った「俺の」シリーズのお店ですが、高原価高回転の経営が工夫と改善を重ねながらサステイナブルなビジネスモデルとして成り立っていました。ブームに終わらせず、多店舗化しながらしっかり生き残っているところが凄いです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2017年12月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。