子供のスマホ中毒に思う

北尾 吉孝

先週金曜日、アップルのティム・クックCEOは英国エセックス大学での講演で、「私は技術の過度な使用を信じていない。常に(技術を)使うことが成功をもたらすと考える人間ではない」とか、「おいにはソーシャルネットワークを使ってほしくない」とかと発言されたと報じられています。

今年に入っては9日に『子供の「iPhone中毒」対策を 米投資家がアップルに要求』という記事もありましたが、私も5日前「子供にスマホ、いつ買い与える?#iPhone が生活習慣を一変させてから10年、いつ子どもにスマホを買い与えるかは親が判断しなければならない最重要課題の一つに」とリツイートしておきました。今日、子供のスマホ中毒は一部社会で問題化しているようです。

之に関してマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏やアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏、あるいはツイッター共同創業者のエバン・ウィリアムズ氏等々「テック業界の巨人」と称される人達が、自身の家庭内でルールを設け「我が子のテクノロジー使用を厳しく制限」していたのはよく知られたです。

例えば、衆議院議員の小泉進次郎さんをゲストに御迎えし昨年11月BSフジにて放送されたSBI GROUP PRESENTS『安藤忠雄の対論 ~この国の行く末~』第4弾では、安藤さんが「子供の時に子供する」という議論をされていました。それに対して小泉さんは直ぐ様、「いい言葉だなぁ~。今その言葉頂きました」と応じられていましたが、上記問題においても正にそういうことだと思います。

子供は子供らしく大いに遊べば良いのですが、過度にテクノロジーに触れるといったことではいけません。体力作りや運動能力の発達、あるいは将来の習性獲得の為にも、やはり伸び盛りの子供にはそれなりの運動が必要でしょう。自然と触れ合い自然の中で思いっ切り走り回るとか色々な発見をして行くといったことも外遊びの中にあり、私はそれが非常に大事ではないかと思うのです。

「子供の時に子供する」ということでもっと言えば、小学校から子供を塾に行かせるような親が沢山いますが、小学校の勉強が出来たかどうかは、子供の人生において大した問題ではありません。私の経験では、小学校の秀才が大学時代も秀才であった例は少ないような気がします。

大体伸びる人間は中学を超えた位から段々と伸びてきますので、小学生の段階で親がガタガタ言う必要はないでしょう。安藤さんも言われていた通り子供の時何より大切なのは、塾で必死になって勉強するとか家の中でスマホに熱中するとかでなく、子供が自由に「大きな声張り上げて、走り回って、絵本を読んで」強い好奇心を育んで行くことだと思います。

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