リストラするなら特別顧問より年収1.4千万円特別秘書が先?!

上田 令子

小池百合子知事が、先週定例記者会見にて、「職員に改革マインドが浸透、都政改革の土台が築かれた」とし、特別顧問廃止すると発表しました。小池知事誕生後の混乱した中、上山信一教授はじめ顧問の皆様には都民都政の発展のため、ご知見を惜しみなく賜りましたことにまず、心より感謝申し上げます。

専門性高い特別顧問のお値段

顧問というのは言わば、政治・行政と離れたフリーランスな立場で、専門性をもって知事へ意見具申する政策ブレーン。気になる報酬は、以下の通りです。

平成29年度、13名合計約650万円。オリパラ、豊洲、天下り問題、入札と多岐にわたる課題に長時間お取り組み頂いたにも関わらず、大変な良心価格となってます。最下段は、突如として都の行政部門の専門委員から議会側の都民ファーストの会政調会事務総長に「転身」した小島敏郎氏。
二元代表制を愚弄する公私混同ブラックボックス人事は、お姐離党の原因となったわけですが、顧問料は辞退するも毎月15万円貰ってたんですね。私が公開を求めた都民ファーストにおける小島氏の報酬は明らかになったのでしょうかね。
是非はともあれ、1300万人都民、14兆円の大都市のトップを支える体制は整ってなければなりませんし、部局としては政策企画局が担い、そこには副知事三人衆と、特別秘書がおります。

▲都議会議事堂棟から知事室を望む

勤怠管理もない特別秘書とは

都の事業は約5千件余もあり、その行政事務をサポートする“助さん・格さん”的存在が、「副知事」です。一方、「特別秘書」とは、地方公務員法で規定され、知事の任命(≒知事の個人的判断)にて、都の条例により設置される、知事を補佐する秘書のことです。昨年の豊洲問題百条委員会で、石原元知事とともに召喚された元副知事濱渦武生氏は、この特別秘書も歴任してましたから、皆さんも聞いたことがあるでしょう。しかし、何をやる人なのか分からない
「副知事もいるのに、特別秘書っているの?補佐って何の補佐?」
(お姐注:ちなみに政策企画局知事室には、事務能力の高い東京都職員秘書もいます!)
というのが都民の素直な感覚ではないでしょうか?

そんなあいまいな存在の特別秘書には、副知事と違って任期の定めがありません。設置に議会の同意も不要。勤務時間等の規定は適用されず、出勤管理も行われていません。

つまり、仕事の中身は精査せず報酬は払いっぱなしという状況が、知事のお気に入りである限り無期限に続くというわけです。

【知事・都議より高い!仰天報酬】
小池知事は「身を切る改革」として給与・報酬を半額カットしております。我々都議会議員も昨年、お姐公約通り2割カットを実現しました。平成29年度の年収額を見てみましょう。

知事給与=1,466万円

都議給与=1,384万円

副知事=2,395万円

さて、注目の特別秘書様の年収額は?!

特別秘書=14,223,075円
内訳
・給料月額  706,009円×12ヶ月
・地域手当  141,000円×12ヶ月
・期末手当  4,056,675円 

特別秘書は、野田数氏と宮地陽子氏、現在二人おりますから、

14,223,075円×2名=28,446,150円也!!
が支出されているわけです。
給与額順は以下の通り。

副知事>知事≧特別秘書>都議会議員

  知事を補佐する人の給与が、知事とほぼ同等とは不自然極まりなし。どこの会社に、社長と給料とほぼ同額の秘書がいるでしょうか?!これら給与は、言うまでもなく皆様の血税からあがなわれていますことから、厳しい市民の目を受け、大阪府、京都府、兵庫県等は特別秘書を現在設置していません。

【政治的補佐は、特別秘書の仕事?】
 ここで、上田がもう1つ問題視したいのは、先の都議会議員選挙において野田数特別秘書が『都民ファーストの会』の代表となり、公認権を掌握する等の采配を振ったことです。昨今、公務員労働組合員ですら勤務中の政治活動が禁止される等、職務の厳格化が進む中、公平・公明・中立性が求められ、様々な政治的判断を有する都民の血税高額報酬を得ている特別公務員の特別秘書が、1つの政党の選挙に関わったのは、知事業務の補佐を超えた政治的な活動ではなかったのか?条例上の設置そのものに問題がないとしても、政治倫理上、前代未聞の事態だったと上田は考えます。

【お姐総括!】
 長い慣習の中、職務実態は都民に知られることもなく、一般職員のようなタイムカードによる勤怠管理もなく、高額給与(現在は知事より高額!)を支払い続けてきた玉虫色の『特別秘書』。この高額かつ勤務実態不明なブラックボックス的ポストこそ、情報公開が必要!

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上田令子 プロフィール
東京都議会議員(江戸川区選出)、都議会会派「かがやけTokyo」政調会長、地域政党「自由を守る会」代表
白百合女子大学を卒業後、ナショナルライフ保険(現ING生命)入社後、以降数社を経て、起業も。2007年統一地方選挙にて江戸川区議会議員初当選。2期目江戸川区議会史上最高記録、2011年統一地方選挙東京都の候補全員の中で最多得票の1万2千票のトップ当選。2013年東京都議会議員選挙初当選。2014年11月地域政党「自由を守る会」を設立し、代表に就任。2015年3月地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)を設立し、副代表に就任。

上田令子の世直しプロジェクト
地域政党「自由を守る会」
地域政党サミット(全国地域政党連絡協議会)
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