改めて驚愕させられたAIの能力 ⁉︎

すでにご存じの方が多いと思うが、先般NHKオンデマンドで「人工知能」関連の番組を視て、改めてAIの威力に私は驚愕した。

まず、AIは新しいものを創造できないという一部の仮説が見事に覆った。
将棋の名人にAIが勝ったという話は有名だが、AIの最初の一手は人間の誰もが驚くような手だった。

つまり、それまで人間が全く考えもしなかった差し手を、膨大な学習を通じてAIは作り出してしまったのだ。
他の分野でも、今まで人間が想像も体感も出来なかったものが作り出される可能性が極めて大きい。

また、従業員が書いた文章を判読して、離職しそうな従業員を選別できた。
仕事の満足度も高く、会社の面接官も「あり得ない」と思っていた人が書いた短い文章(内容的には仕事に満足しているもの)から、離職可能性を正確に把握した。

文章の内容というより使われている単語や接続詞、それらの組み合わせから判定しそうだ。
もし就活に使われたら、青くなる学生諸氏も多くなるのではないだろうか?

否、すでに使っている可能性は大きい。
パフォーマンスよりも公平に判断される分、不器用な学生には福音となるだろう。

米国では、受刑者を仮釈放する際にAIを使っている。
これは10年以上前にAIと呼ばれる前から機械の判断を参考にしていたのと同じだ。人間の判断がことごとく機械に敗れたことから、今ではAIの判断を尊重している。

AIの最大の難点は結論にいきつく理由が示せないことだ。
膨大なデータや要素とつながりあって結論を出すのだから、当然と言えば当然だが。

現時点で理由を挙げれば、読みきれないくらいの分量になるのだろうが、いずれウエイトの高いつながりを示すことはできるようになるだろう。

NHKスペシャルでAIが出した以下の提言、どのように読み解くべきだろう。
ナンセンスだと片付けてしまう人は、AI時代に生き残れない。

1 健康になりたければ病院を減らせ。
2 少子化を食い止めるには、結婚よりもクルマを買え。
3 ラブホテルが多いと、女性が活躍する。
4 男の人生のカギは女子中学生の”ポッチャリ度”

文句のある人はNHK宛お願いしたい。

この4つの提言は、昨年放送されたNHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン(前編)」からそのまま引用したものだ。

説得の戦略 交渉心理学入門 (ディスカヴァー携書)
荘司 雅彦
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2017-06-22

編集部より:このブログは弁護士、荘司雅彦氏のブログ「荘司雅彦の最終弁論」2018年3月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は荘司氏のブログをご覧ください。