北海道取材ツアー①感謝の思いを胸に帰校

6月8日午前1時、上海経由で札幌から汕頭大学に戻った。5月29日に汕頭を出発し、上海に一泊、30日札幌に入って以来、10日間の取材ツアーが終わった。

6人の女子学生は病気もけがもなく、予定通りのスケジュールをこなした。連日、朝早くから行動を開始し、コンビニのおにぎりやサンドウィッチを頬張りながら、取材に奮闘した。よく頑張ったとほめてあげたい。

二チームに分かれる際は、私のほか、北海道大学修士・博士課程の中国人留学生、魯諍、王梓韓、王瞻、南岳さんの計4人が手分けして同行した。通訳だけでなく、取材のアレンジにまで知恵を貸してくれた。レベルの高い中国人留学生の存在は、非常にありがたかった。

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院の渡辺浩平教授にはビザ申請に必要な招請状を出していただいた。北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院の東アジアメディア研究センター学術研究員、芳賀恵さんにはスケジュールに関するきめ細かいアドバイスや、時には取材先との連絡をしていただいた。

渡辺教授には、札幌に到着した30日、中国人留学生との交流会を、また、札幌を離れる前夜の6日には、地元の居酒屋で歓送会を開いていただいた。北大の手厚いもてなしに深く感謝申し上げたい。いずれの会にも参加してくれた同学院の藤野彰教授は、私の新聞社時代の上司である。すすきので夜中まで飲み明かし、旧交を温めたことは忘れがたい思い出となった。

実質8日間で札幌、小樽(ガラス工芸)、平取(二風谷アイヌ匠の道)、夕張、富良野、美瑛、帯広、新得(共働学舎)、清水(十勝千年の森)、函館を回る強行軍で、北大の先生たちも果たして可能なのか首をかしげるほどだった。深く掘り下げるという取材は難しかったが、様々な人たちとの出会いが、学生たちに深い印象を刻んだ。予定外、想定外の出来事にこそ旅の価値がある。

これからゆっくりと取材ツアーを振り返り、力を貸してくれた多くの方々へのお礼としたい。

(以下の写真は5月30日、上海浦東空港の出発風景)


編集部より:この記事は、汕頭大学新聞学院教授・加藤隆則氏(元読売新聞中国総局長)のブログ「独立記者の挑戦 中国でメディアを語る」2018年6月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、加藤氏のブログをご覧ください。