また衝撃的な目黒区船戸結愛ちゃん虐待死事件報道が飛び込んできました。
5歳女児死亡「いきがきれるまでうんどう」20項目近くのルール NHK
警視庁は、多くの厳しいルールを結愛ちゃんに課して守れなかった場合に虐待していたとみて調べているとのことです。痛ましすぎて言葉もありません、どうぞ天国で安らかに過ごして頂きたいと祈ります。
知事会見の内容では甘い理由
第1回定例会一般質問(3月5日上田質疑動画)で、質した目黒区虐待死事件。その後、後藤啓二弁護士が「児童虐待及び虐待死の根絶に関する陳情」を東京都議会へ提出し、去る6月7日(木)厚生委員会では継続審査、警察消防委員会では、共産党のみ賛成をし、「東京大改革」を掲げた最大会派都民ファーストの会、立民民主会派を中心に否決となりました。(詳細こちら)
明けて、6月8日(金)小池百合子知事の定例記者会見が行われました。
「先日、結愛ちゃんという5歳のかわいい女の子が、大人でも書けないぐらいの素晴らしいメモを、「素晴らしいメモ」と言ったら、もう本当に心揺さぶられる、そんなメモを残して亡くなられた事件、これについては、本当に私自身も「何とかならなかったのか」という思いでいっぱいでございます。児童相談体制の強化を図りたいと考えております。児童相談所が関与していながら、このような痛ましい事件が起きたということについては、極めて残念でございます。そして、改めてご冥福をお祈りしたいと存じます。」
と冒頭挨拶され、以下の資料をあげて、体制強化について述べられました。
この3年間で児童福祉司、児童心理司等の専門家を119名増やし、関係局に児童福祉司、児童心理司、そして保護所の職員の増員をし、人員予算など通常の査定と切り離して優先措置することは、一歩も二歩も前進できたと思います。しかし、ここまで来るには、10年間で26名という尊い命が犠牲になってきたのです。
加えて「現役の警察官、そして警察官のOBの方、それぞれ児童相談所全体で27名配置をしてまいりました。加えて、非常勤の弁護士、協力弁護士を45名配置するなど、警察との連携や法的対応力の充実を図ってきた」と知事が説明していましたが、で、あるにも関わらず、結愛ちゃんは亡くなったのです。厚生委員会・警察消防委員会後藤弁護士陳情審査前日に明らかになった知事いうところの「素晴らしいメモ」を遺して…。
さらに知事は
「香川から引っ越してこられたケースでありますけれども、ここからの連携がどうだったのかという点も残りますし、また、今回担当の品川の児相が、出掛けたけれども会えなかったというようなことも重なりました。まさに不幸が重なってしまった」
と続けましたが、これは「不幸が重なった」のではなく、単純に品川区児童相談所が現認を怠ったということに他なりません。警察と情報共有をしていれば、それでなくても案件を抱えオーバーワーク気味の児相職員を赴かせることなく、地域の「お巡りさん」が現認をしていれば、父親が二度書類送検されていることもわかり、平均体重を7kgも下回る12.2kgとなっていたことに気づき、すぐに保護ができたことでしょう。亡くなってから警視庁が取り調べをするのではなく、生きているときになぜ警察官が行けなかったのでしょうか。
それは、虐待事案を児童相談所が抱え込み、児相が「必要とした場合」のみ情報提供し、結愛ちゃんの事案を「危険性が低いと判断」して、今回警察と情報共有していなかったからにほかなりません。本来あまり公表されないはずの証拠物件が警視庁により、次々と明らかになる情報提供を見ますと現場の警察官の怒りと憤りと、悲しみを見るのです。
警察との虐待事案全件共有は先進国世界標準
警察との全件共有など数が膨大すぎる、無理だというような「弁明」を福祉保健局・児童相談所関係者からよく、伺いますが英米では当然のように行っております。
アメリカはCPS(Child Protection Service)※とのクロスレポートで同一情報を共有しています。性的、軽度の身体的虐待は警察。ネグレクトや心理的、軽度の身体的虐待はCPSと分けている様です。日本と比べてソーシャルワーカーの数がけた違いに多いのが特徴です。
一方、イギリスではアセスメント重視型を取っている様です。関連機関も多岐にわたっていることが見て取れます。(自由を守る会白川愛目黒区政策委員・国際局次長調べ)
※ 18歳未満の子供に対する虐待・育児放棄に関する通報の受領・審査・調査といったサービスを24時間体制で行ってる。
お姐総括!
知事は「本件に対しまして、東京都として全庁一丸となって、そしてまた、スピード感を持って体制強化を進めてまいることといたします。」と締めくくられました。現在、高知県、茨城県、愛知県、は、全件共有に踏み切っています。このままでの体制強化では、到底根絶することは出来ないと私は考えるものです。埼玉県、大阪府等でも知事のリーダーシップの下、児童相談所と警察の全件情報共有が近々実現する見込みと側聞しております。
神様でもない限りどの事案が「危険性が低い」のかどうか、判断はできません!
「不幸が重なる」「亡くなられことは重く受け止める」ことこそ「排除」してもらいたい!
だからこその全件共有なのであります。
名だたる国際派の小池百合子知事の強いリーダーシップのもとに、、広い人脈をもって英米の取り組みを学び導入に結び付けていただきたいと切に願うものです。明日の知事所信表明でこの件につきどう語られるか都民とともに着目し、引き続き上田及び音喜多駿幹事長とともにかがやけTokyoは、児童相談所と警視庁との虐待情報全件共有を求めていく所存です。