児相&警察虐待情報全件共有陳情をあなたの自治体へ出そう!

目黒区船戸結愛ちゃん虐待死事件の波紋が広がり続けています。

昨日、先週にひき続いての小池百合子東京都知事の記者会見がありました。都議会で唯一最初に上田令子が「児童相談所と警視庁の虐待情報全件共有」の問題提起を3月都議会本会議一般質問でさせて頂き(児相虐待全件を警視庁と共有を!お姐質疑NHKニュースへご参照)、長年虐待死問題に取り組む元警察官僚・NPOシンクキッズ代表後藤啓二弁護士より東京都議会へ児童相談所と警視庁の虐待事案全件共有を求める「児童虐待及び虐待死の根絶に関する陳情」(30第20号の1,2)を提出。

しかしながら、警察消防委員会では、最大会派都民ファースト及び立憲民主会派を中心に否決、厚生委員会では事実上の塩漬け廃案となる継続審査になりました。第1回定例会同様、あの悲惨な結愛ちゃんノートが発覚した直後の先週記者会見ならびに、昨日記者会見でも小池知事は、全件共有を明言せず先送りにしました。

Facebook「東京都知事 小池百合子の活動レポート」より:編集部

ぜひ小池百合子東京都知事記者会見を御覧ください。

小池知事が掲げた「出来ない理由よりも、出来る方式を考えよ」は忘れ去られた

今日の記者会見の全件共有ができない言い訳として、小池知事の「全てを共有するという前に、どこまで何をということをもう一度改めてチェック」「年度内⁉️来年3月までに報告書まとめる」(まじですか??!!!)とのこと。華々しく知事に就任され、初めての新卒入都式にて「出来ない理由よりも、出来る方式を考えよ」と式辞で伝えた理念はどこへやら。チェックして、報告書作っている間、今この時虐待にさらされてる子どもは先送りとなり、また同じような虐待及び虐待死が出たらどうするのでしょうか?お得意の知事キャッチフレーズ「スピード感を持って」が虚く響きます。

これほど社会問題となりながら、先週の知事記者会見では、都庁記者クラブにおいて全件共有について踏み込む記者はいませんでした。しかしながら、上田令子blog「目黒虐待死さらに残酷な事実…警察との全件共有なくして根絶なし」を全国民の皆様に爆発的に読んで頂きまして、ヤフーニュースの雑誌部門で、なんとすべてのジャンルで1位となりました。W杯直前のサッカーや芸能情報をおさえての1位とは、滅多にないことだそうです。私のblogは、ブロガー議員としては異例(笑)に事実とエビデンスを重視した長文ですし、パパっと読める軽い作りにしていないというのにとてもありがたいことです。

それだけ全国民の関心が高いということか、今日の記者会見では、高知、茨城、愛知に続き6月定例会にあたり、埼玉県、岐阜県の知事が全件共有を明言も起爆剤となり、さすがの都庁記者クラブでも知事に斬り込む質問も出たというのに、前出の残念な先送り発言となったのであります。

あなたの自治体に陳情を出しましょう!

そこで!!SNSで憤りを伝えてる皆様にできること第二弾!!として未だ全件共有を渋っている自治体都道府県議会、区市町村議会にむけて陳情書を提出する権利を日本国民、地域住民は有しておりますんことから是非行使をして頂きたいと思います。しかしながら、陳情書ってどうやって書くの?!という方がほとんどです。以下雛形をご用意いたしましたのでこれをご参考に、各議会HPをご覧の上陳情提出にチャレンジしてみてくださいませ!

例:東京都議会陳情手続きHP江戸川区議会陳情手続きHP

児童虐待及び虐待死根絶を求める陳情書ご参考案

本年3月5日、東京都目黒区で5歳の結愛ちゃんが父親から暴行を受け虐待死に至りました。本事件は、東京都の児童相談所が関与しながら警察と情報共有せず、案件を抱え込んだまま、結愛ちゃんの現認を品川児童相談所が怠りみすみす虐待死に至らしめた事件です。転居前の香川県では虐待の疑いで二度も一時保護され、父親は二度も書類送検をされており、香川県からは「虐待の危険性が高い家庭」と伝えられ、児童相談所が家庭訪問しても保護者が結愛ちゃんと会わせなかったのですから、児童相談所が案件を抱え込まず警察と情報共有し連携して家庭訪問等していれば、結愛ちゃんの命を救うことができたはずです。

児童相談所は、江戸川区海渡君虐待死事件、大阪市西区桜子ちゃん・楓ちゃんマンション放置餓死放置事件、広島県府中町唯真さんゴルフクラブ殴打虐待死事件、足立区ウサギ用ケージ監禁玲空斗君虐待死事件、横浜市あいりちゃん所在不明・虐待死事件、葛飾区愛羅ちゃん虐待死事件、西東京市中二男子自殺事件等警察と情報共有せず案件を抱え込み虐待死に至らしめた事件を全国的に多数引き起こしています。

平成28年4月1日付厚労省通達「児童虐待への対応における警察との情報共有等の徹底について」を受け、都道府県、区市町村は警察との協定を締結しておりますが、警視庁から児相へ全て情報提供されているにもかかわらず、児相側からは、児相が重大と判断した案件とし、情報提供は一部にとどまる都道府県がほとんどです。児童相談所は自ら関与しながら虐待死等重篤な事案に至らしめた多くの事件につき「危険性が低いと判断」と弁明しますが、警察と情報共有せず案件を抱え込んだ上のこの誤った判断こそが「死因」といって過言ではありません。全都道府県が通達を受け速やかに警察と全件情報共有し連携して活動していれば結愛ちゃんはじめ無念の死を遂げた子ども達の命を救うことができたはずです。

これまでの反省に立って現在、高知県、茨城県、愛知県、兵庫県明石市は全件共有に踏み切っています。埼玉県、大阪府等でも知事のリーダーシップの下、児童相談所と警察の全件情報共有が近々実現する見込みです。一方、このままでは子どもたちは、関係機関が連携して子どもを守ろうとする知事がいる府県を除き、児童相談所の案件抱え込みにより虐待死させられる危険にいつまでもさらされ続けることになります。一刻も早く、幼い命がみすみす奪われることのないよう一刻も早く以下を実現することを強く要望します。

1. 児童相談所と警察における虐待事案の全件共有
2. 転居等による自治体間をまたがる緊急性の高い虐待案件ケース移管の48時間以内現認
3. 児童相談所職員の大幅増員と専門職の加配置
4. 児童相談所と学校・教育委員会における該当児童・生徒の虐待事案全件共有
5. 各都道府県警察機関の把握する虐待事案の全件共有

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お姐総括!

出来ない理由よりも、出来る方式を考えよ!
以上おしまい!!


編集部より:この記事は東京都議会議員、上田令子氏(江戸川区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年6月15日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は上田氏の公式ブログ「お姐が行く!」をご覧ください。