お金を使わないのは「人生の機会損失」という発想

写真ACより:編集部

人生の2つの制約要因は「時間とお金」です。

多くの人は時間は無限でお金は有限だと思い込んでいますが、ある程度の年齢になって収入が一定以上になると、お金よりも時間の方が有限だと意識するようになります。

これに関して、StockSun代表の株本さんがブログに面白いことを書いています(最近、この方のブログにはまっています)。「月に300万円稼げるようになって思うこと。」というタイトルですが、お金をつかわないと機会損失という考え方です。

株本さんのように毎月コンスタントに最低300万円以上稼げるようになると、単純平均で毎日10万円使わないと、使い切れないという計算になります。

お金は有効に使うことで、人生の経験値を上げることができます。経験不足、世間知らずというリスキーな状況に陥らないようにするために、お金を消費することによって世の中の商品やサービスのトレンドがどんな風になっているのかを知っておく。それは、仕事に役立つだけではなく、自分の人生を豊かにすることにもつながります。

もし、ある日まったくお金を使わなければ、次の日は20万円使わないと、せっかく経験が得られる手段であるお金が余ってしまい、機会損失になってしまうという訳です。

投資などの資産形成に回すお金は考慮に入っていませんが、この中で一緒に考えても良いと思います。

従来の日本人にありがちな、一生懸命働いて、時間を犠牲にしながら収入アップを目指すというライフスタイルを否定はしません。労働することが喜び、会社で仕事するのが楽しいという人たちは、それで人生を豊かにできるからです。

しかし、一定の収入を確保でき、できるだけ自分の自由な時間を多くして、経験値を上げたいと思うなら、自分の仕事については付加価値の高い得意分野にフォーカスし、生産性の高い仕事に絞って、労働時間を減らし、時給は高めることの方が大切です。

また、仕事と並行して、投資によってお金に働いてもらうようにする。これによって、自分の労働時間が減っても、その以上の収入をもたらしてくれるのです。

仕事にしろ、投資にしろ安定した毎月の収入が一定以上得られるようになれば、節約して資産を貯めこむ必要は必ずしも無くなります。もし、収入を全て使ってしまったとしても、また次の月に一定以上の収入が得られるからです。

収入を増やすための仕事術や資産運用法だけではなく、お金と時間のバランスをどうやって取っていくか。これがこれから考えるべき大きなテーマだと思っています。

※夏バテ気味なのでうなぎを食べました。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年7月29日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。