9時から5時にずっと仕事をするのは「不思議な習慣」

内藤 忍

私が住んでいる赤坂界隈は、平日の朝の9時とランチタイムの12時になると、コンビニに長い行列ができます。

会社員が出社、昼食というパターンを一斉に同じ時間に行うのが原因です。

見ながらいつも生まれるのは、同じ時間に、同じ場所で集まって一緒に仕事をする必要が、果たしてどれだけあるのかという疑問です。

写真AC:編集部

Mistletoe社長兼CEOの孫 泰蔵氏は、日経ビジネスオンラインのインタビュー記事の中で、過去の習慣に囚われる行動を「経路依存性」と捉え、避けるべきだと断じています。

人間は、誰でも過去の習慣を変えることに億劫になりがちです。「今までやっていたから」という理由だけで、同じ行動を続ける方が楽だからです。

孫氏は、「朝の通勤ラッシュって地獄じゃないですか。狭い空間にギュウギュウと詰め込まれて、1時間以上も揺られるだけなんて。人類の恥ずべき歴史として語られる奴隷船の絵図と何も変わりませんよ。」とも述べています。

そもそも、朝から夕方まで8時間もずっと集中力を維持できる人なんてなかなかいません。

仕事中に、寝転がったり、昼寝したり、メリハリを自由につけて自己管理する方が、生産性も高まるし、ストレスも軽減すると思います。

私は仕事の時間は決めていません。目覚ましもかけず、目が覚めたら仕事を始め、ストレッチやトレーニングを入れながら、進めていきます。考え事をしたい時は、近くのスタバに行って、気分転換。疲れたら午後昼寝することもあります。

最近は、ランチミーティングでお酒を飲むことも増えました。お昼からお酒とは不謹慎と思う人もいるかもしれませんが、顔馴染みのビジネスパートナーとは、むしろリラックスして、コミュニケーションを取ることができるメリットがあります。

むしろディナーよりも飲み過ぎることもなく、健康的だったりします。

午後のミーティングを、虎屋でかき氷を食べながらやった事もあります。暑い日に、冷たいデザートを食べるのは、誰でも楽しい事。ミーティングのテンションが上がって、前向きな提案が生まれました。

オフィスで同じ時間に集まって働く仕組みは、工場で働く事を前提にした過去の遺物です。いずれ無くなっていく方向にあるのは間違いありません。

膨大なロスとストレスを生み出す仕事のやり方は、早く改めた方が良いと思います。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2018年9月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。