日本は、いつまでもアメリカの言いなりになってはいられないのではないかしら、と思っている。
勿論、今の日本が置かれている状況でアメリカに向かって真正面から楯突くわけにはいかないのは当然だが、今のままだと、日本はアメリカの掌の上で踊らされている猿のようなものだな、と思わざるを得ないところがある。
オバマ時代のアメリカは、それでも世界の盟主としての地位を自覚し、アメリカ一国の利益だけを追求しているようには見えなかったから、日本がアメリカの要求を受け入れてそれなりの国際貢献や国際協力体制の構築に邁進していても、結果的に日本の安全保障体制の強化に貢献しているはずだ、と信じることが出来た。
しかし、トランプのアメリカは、剥き出しのアメリカ第一主義のようで、国際社会の平和や安全、さらには国際秩序の維持のための国際的ルールの確立には無頓着のようで、アメリカという猛獣の尾を踏んでしまったらどういう仕打ちをされるか分かったものではない、と思わせるようなところがある。
安倍総理は、目下のところそういうトランプ大統領のご機嫌取りに成功しているように見えるが、トランプ大統領のご機嫌を損ねるようなことは一切言わないで済ましているだけなのかも知れない。
私は、防衛省、自衛隊の現場でどういうことが起きているのか知らないが、防衛予算要求を子細に検討しているある軍事専門家のブログ記事を読むと、どうやら防衛省、自衛隊の予算要求の現場では無茶苦茶なことが行われているらしい。
私に知見のない分野なので、真偽のほどは何とも言えないが、その方のブログ記事を読む限り黙って見過ごしてはいけない状況にあるようだ。
安倍総理の下にはこういう類の情報は届かないのかも知れない。
仮りに届いても、多分、安倍総理には何も出来ないはずである。
その、安倍総理には何も出来ないはずの分野を、防衛オタク、軍事オタクという定評がある石破氏に補ってもらいたい。
安全保障の分野は、石破氏の独壇場のはずである。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2018年9月16日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。