石破派の斎藤農相が首相支持の国会議員から「辞表を書け」などの発言があったと明らかにしたことについて波紋が広がって首相と石破氏の間でもこんな議論があったという。
自民総裁選:安倍首相と石破氏、テレビ番組で応酬 (毎日新聞)
日本テレビの番組では、石破派の斎藤健農相が首相陣営の議員に閣僚辞任を迫られたとされる問題を巡り応酬。首相は「昔はもっと激しかった。そこでひるんではならない。それでもなお、という勇気が必要だ」と述べ、問題視しないとした。石破氏は「(要求は)誤っているし、党のためにならない」と反論した。
首相は、田中角栄、福田赳夫両元首相の対立時を挙げて「角福戦争のころはこんなものじゃない。ヒートアップしてきたらそういう発言はある」と語ったが、その後のテレビ朝日の番組で、陣営への確認で斎藤氏に辞表提出を迫った議員はいないと否定。石破氏は「斎藤氏は作り話をする人ではない」と反発した。
【自民党総裁選】首相選対・甘利明氏「うじうじ言っていたら価値が下がる」 石破派・斎藤健農水相への“圧力”発言めぐり – 産経ニュース
甘利明元経済再生担当相は17日夜のBSテレ番組で、石破派(水月会、20人)の斎藤健農林水産相が首相支持の国会議員から「辞表を書け」などの発言があったと明らかにしたことについて「相手陣営からもいろんな話がある。あんなことをうじうじ言っていたら、斎藤健の価値が下がる」と述べた。 甘利氏は「安倍首相は何派が閣僚にいていいとか悪いとか、そんな了見の狭い男ではない。そんなの話題にすることすら恥ずかしい話だ」とも語った
これは難しい問題だ。最終的には総理の意向次第だし、入閣の時にどんな約束があったかにもよる。おそらく、バランスのとれた対応は、進退伺いをするということではないか。そのままでいいといわれたらそれでよいし、いったん身を引いていただきたいといわれれば、そうすればいいことだ。
もし野田聖子が出馬したら推薦人に名を出すはずだった小此木八郎大臣は、首相の了解を取っていたと聞く。辞めたらどうかと首相の支持者がいったとしても、それはけしからんことでない。だいたい、斎藤氏は推薦人名簿に名前を出していない。これは閣僚として自粛しているということだ。どっちにしてもフル回転ではないだろうし、安倍批判を品のない親分のようにはしてないだろう。
ただ、報道が正確かどうかは分からないが、首相周辺から嫌みを言われたとしても、公にしたのは、あまりいただけない。はたして斎藤農相が積極的運動をしているのか、支持はするがあまり熱心にやっていないのか、それは知らない。また、総裁選挙前には、斎藤農相は首相にそれについて仁義を切っていると思う。それをしていないのなら、少し、配慮が足らないのだと思う。
斎藤健は、経済産業省の後輩だが、間違いなく、小泉進次郎などとともに次の次の首相候補だ。この総裁選挙で石破氏が惨敗したら、石破派は斎藤派に模様替えしたらいいと思う。それだけに、こういう騒動に自ら巻き込まれるようなことをいったのは、いささか感心しないところではある。