こんにちは、都議会議員(北区選出)のおときた駿です。
昨日は公営企業委員会の理事会が行われ、休憩をはさみながら5時間近くに及ぶ長時間の議論が行われました。
参考過去記事:
本定例会もう一つの「主戦場」公営企業委員会は初日から紛糾。参考人招致は行われるのか
前回の経緯は上記のブログにまとめさせていただきましたが、工業用水道廃止及びその支援策を巡って参考人招致を行うか否かで、議論は紛糾。
その「延長戦」となる理事会が、当初の議会予定にはなかった本日13時から行われたわけですが、この緊急理事会の日程を委員長が独断で決めてしまった運営手法には、私もかなり強い疑問を覚えました。
最後に日程を決めるのは委員長に「一任」されるとはいえ、その前に各会派を回って確認する必要があります。そのステップを飛ばしたことについては、私からも抗議の意を表明したところです。
また一方で、緊急かつ一方的に設定された理事会とはいえ、最大会派の理事が1名欠席されたことは残念でした。告示日後の議会日程ですから、政務より公務が優先されるべきであり、議会軽視と見られても仕方のない行為であったように思います。
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さて、前置きが長くなりましたが、本題の参考人招致について。
結論から申し上げますと、実施の有無はさらに「先送り」にされ、財政委員会と合同での審査を行う(申し入れる)ことのみが決定。
参考人招致を行うか否かについては、引き続き合同委員会の打ち合わせ会にステージを移して、協議が続けられる見込みとなっています。
過去に参考人招致が行われた市場移転問題や受動喫煙防止条例に比べれば、都民の関心は決して高くない分野かもしれませんが、それでも支援総額は千億円近くにもなる巨大事業です。
せっかく合同審査という委員会を開くのであれば、やはり参考人招致は行うべきであろうと私は考えます。
特に工業用水道を廃止するにあたっては、「いま使用しているユーザーをどれだけ手厚く支援するか」ばかりにスポットがあてられ、「すでに上水道料金でビジネスをしている、同業種のユーザーとの公平性をどう考えるのか」については、まだ議論が不十分であると感じています。
工業用水道のユーザーではないから関係者ではない、という割り切りは間違いで、工業用水道の非ユーザーの意見も同時に委員会という公的な場で聞き取るべきです。
行政の都合で振り回される事業者に対する一定の支援は、確かに必要です。
一方で、同じく厳しい環境の中で同業態でビジネスをしている事業者との公平性を保つことも、また行政には必ず必要な視点だと言えます。
はたして平成50年(2038年)まで20年・累計で964億にものぼる支援金額について、非ユーザーはどう率直に捉えているのか。私はその部分についてこそ、特に参考人招致が必要であると思います(もちろん、ユーザー側の参考人招致も等しく行った上で)。
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参考人招致を議論する打ち合わせ会は、早ければ今週中に設定される見込みとなっています。
またこの議論の行方については、ブログやSNSでご報告させていただきますね。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は東京都議会議員、音喜多駿氏(北区選出、かがやけ Tokyo)のブログ2018年9月18日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はおときた駿ブログをご覧ください。