“日本初のブラックアウト”を体験された北海道民から連日、率直な思いをご投稿いただいております。
先日のエントリーで、今冬の大停電のリスクを指摘した札幌在住の会社経営、山田賢人さん(仮名)が今度は、原子力規制委員会への強い注文をされているのでご紹介します。
原子力規制委員長は、直ちに泊原発の現地調査し、道民に結果の直接説明を
産経新聞が9月27日10:00に時期を得た配信を行っています。原子力規制委員会と北電の争点を分かり易く書いているので、道民の皆さんは是非読んで下さい。
【原発最前線】とっくに再稼働していたはず… 審査難航の北海道電力泊原発、通称は「最後のP」 – 産経ニュース
記事の最後は次のように結んでいます。
「規制委の更田(ふけた)豊志委員長は、地震発生後の9月12日の定例会見で、「今回の地震を受けて、泊発電所の許可を急がなければならないとは毛頭考えていない」と述べた。当面は規制委が「雪が降る前にやりたい」とする現地視察が審査のヤマになる。前回はちゃぶ台返しがあったが、今度はどうか。ブラックアウトを経験した道民の目が注がれている。」
「雪が降る前にやりたい」とか悠長なことは言わずに、すぐに来て結果を出し、委員長の口から道民に直接説明して下さい。雪が降ってからでは遅いのです。すぐに厳冬期がやってきます。
新規制基準では、「12万~13万年前以降に動いた可能性が否定できない断層を活断層と定義」し、活断層であれば再稼働を認めないそうです。これは池田信夫さんが何度も指摘しているバックフィットの問題ですが、分かり易い例え話にすると次のようになります。
ある日突然、自動車の排ガス規制が厳しくなり、新基準を満たしていない車は10月1日から運転してはならない。運転するならば排ガス規制をクリアーできるように9月30日までに改良すること。これは無理筋です。悪い冗談ですよね。
もしあなたの去年買った車が、旧基準はクリアーしているが、新基準を満たしていなければ乗れません。あなたはどう思いますか?少なくとも車を買い替えるまでは乗る権利があると思いますよね。当然です。法治国家にあってはならないルール違反です。このように過去に遡ってルールを変えることをバックフィットといいます。
活断層の定義が「5万年が良いのか13万年が良いのか」は私には分かりません。しかし泊原発3号機は旧基準で作った最後の最新鋭の発電所です。去年買った新車が載れなくなったら暴動が起きますよね。北電はよくもまぁ我慢してきたと思います。
9月25日に伊方原発3号機の高裁判決が出ました。
破局的噴火のリスクの評価については「噴火が予測できない以上、社会が自然災害の危険をどの程度容認するか、社会通念で判断せざるを得ない」との基準を示しました。
この基準を援用するならば、社会通念で判断するしかなく、「泊原発は旧基準で活断層問題をクリアーしているから問題ないな、去年買った俺の新車と同じだ」が、社会通念だと私は思いますが、道民の皆さんはどう思いますか?規制委員会がどんな説明をするのか注目しましょう。産経新聞さん配信ありがとうございます。
【編集部から】アゴラでは、実際に“日本初のブラックアウト”を体験された北海道民の皆様の率直な思いをお尋ねしています。
大停電のあとどのような影響が身近に出ているか?
原発とどう向き合っていくべきか?
あるいは結論を出せずに悩ましい思い。
安倍政権のエネルギー政策
高橋はるみ知事へのご意見
など、お待ちしております。
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