元港区議の益満寛志です。
銀座「久兵衛」と言えば、誰もが知ってる高級寿司店というイメージですね。
1935年創業の超有名店です。
実は「軍艦巻き」を開発したのも久兵衛だったりします。特許は取っていないそうです。
…はっきり言って敷居が高すぎです。
「一見さんお断りじゃない?」
「”時価”なんて言われたらお会計どうしよう」
「頑固な板前に睨まれながら食べるのはちょっと」
ということで、行くのをためらっていたのですが、意を決して食べてきました。
結論としては「寿司屋の中でも最高峰にコスパがいいんじゃない?」
というものです。以下、理由を挙げていきます。
久兵衛に行くべき理由① 意外と安い
「ザギンでシースー」ですよ。
しかも久兵衛。
お会計で何万円も取られるイメージがありますが、実は意外とそうでもなく、昼だと4,000円から握りがいただけます。
少し頑張れば行けそうですね!
さらにお勧めなのが夜の「おまかせ」です。
いつかは綺麗な女性を連れては小粋な寿司屋でカウンターに腰掛け「とりあえずおまかせで」なんて言ってみたいものだなぁと妄想していましたが、久兵衛でそれ(おまかせ)を頼むと1人1万円ぽっきりで済みます。
1万円の食事。そりゃ高いですよ?
高いですが、あの銀座「久兵衛」でおまかせにぎりが食べられると考えるとどうでしょう。
居酒屋で食べて二次会でカラオケに行く程度の値段で一流の寿司が食べられるわけです。
ウニや大トロといったわかりやすい高級ネタも出てきますよ。
たとえば配偶者や恋人、取引先なんかを連れて行った場合、「すごい店に連れていかれたものだな。1人3万円くらいかな?」と思われる可能性もあるでしょうから、そういう意味でのコスパは大変優れています。
予約の段階で「おまかせで」と指定しておけば、メニューを出されるなんて無粋なことはされません。実は1万円なのに相手に値段がバレずに済みます。
後述しますが、味・ボリュームについても満足できるのではないかと思います。
久兵衛に行くべき理由② 抜群のネームバリユー
小生のようなミーハーな人にはたまりません。
「知る人ぞ知る隠れ家的な店が好き」
というツウな方もいるでしょうが、そういう店に若い子を連れて行っても、あまりインスタ映えは期待できません。
その点、久兵衛に若い女性を誘っていったら、まず間違いなく同行してくれ、相手のSNSに投稿されるかと存じます。
「港区おじさん」入門としてはピッタリでしょう。
※SNSにはあなたの存在は巧妙に隠される可能性もありますが。
あるいは、実家の両親や親戚を招待する場所としても最高です。
「オバマと安倍が食った店やで」
と言えば、ご両親は大変な喜びようでしょう。実家に帰ってからも近所の人に自慢しまくること請け合いです。
外国人を連れて行ってもいいかもしれません。
実際にカウンターには常に外国人客がいて、「Wow amazing!!」なんて言っている姿が散見されます。
ちなみにメニュー内では、ピタピタと活きている車海老を見せられ「生にしますか、湯通ししますか」と聞かれたりもするのですが、動物愛護的な方を連れていく場合は事前に違うメニューをお願いしたほうがいいかもしれません。
久兵衛に行くべき理由③ 接客がフレンドリーでいい
カウンターの寿司屋ですから緊張します。
緊張しますが、板前さんが意外とフレンドリーで楽しく、話しているうちにリラックスできます。
「ラーメンの鬼」と呼ばれた故・佐野実氏の店では私語がうるさいと「出て行け!」と追い出されたそうですが、おそらくこのラーメンを食べるよりはリラックスしてお寿司がいただけるかと思います。
店内で楽しく食べていると、隣り合わせたお客さん同士で話が弾んでいる光景もありました。残念ながらシャイな小生は参加できませんでしたが、そんな出会いを楽しむというのもカウンター寿司の醍醐味なのかもしれません。
ちなみに小生が行った時は、主人の今田洋輔氏が普通に電話番をしていたのには驚きました。帰りにも丁寧に「ありがとうございました」と見送っていたき、逆にこちらが恐縮してしまった次第です。
久兵衛に行くべき理由④ 普通に予約が取れる
「ミシュランガイド」が発売されて以降、星が付いた店は大変なことになっているようです。
3つ星の常連、有名な「すきやばし次郎」本店などは電話予約を完全にストップしてしまいました。
ホテルのコンシェルジュ経由でしか受け付けていないそうです。
そもそも値段自体、久兵衛の3倍もするそうです。以前はなんとなく同じくらいの値段感かな?と思っていましたが、ユニクロとタケオキクチくらいの違いです。
「すきやばし次郎」六本木ヒルズ店は電話でも予約できますが、先の予定までなかなか取れず、予約できた場合も「予約金1万円を事前に振り込め」と言われます。ラグジュアリー感を求めなければ、「すきやばし次郎」豊洲店で1,600円のランチ握りが食べられるようですが行列必須です。
ミシュランと言えば同じく3つ星を獲得している「鮨さいとう」という店もありますが、月初にしか電話予約を受け付けておらず、試しに月初にかけても全く繋がりませんでした。おそらく「嵐」のコンサートくらいの競争率なのではないかと思います。
その点、久兵衛はミシュランには載っていないものの、普通に電話で予約が取れます。
「明日の夜で予約できますか?」と聞いたところ、20時台なら大丈夫ですとあっさり予約できました。
銀座本店以外にも都内各店ありますから、他の有名店と違って予約は確実に取りやすいでしょう。
久兵衛に行くべき理由⑤ ボリュームがあって美味しい
最後に肝心のお寿司ですが、小生のような貧乏舌の人間にはまっとうな評価は期待できません。セレブなかたの中には「久兵衛なんてダメだ」と言う方もいるでしょう。とはいえ普段、100円寿司に慣れている身としては、「とてつもなく」美味しかったです。
同じ豊洲で仕入れた魚を米に乗せているだけなのに、どうしてこんなに違うのでしょうかね。地味なところだと「付け合わせのワカメ」なんかも絶品です。お替わりできるので健康のためにもたくさん食べましょう。
シャリの大きさを調整してもらったり、苦手な食材は気軽に差し替えてくれたりと、大変満足です。ボリューム感としても、最後の巻物まで食べると、小生のような30代で食べ盛りなおじさんでも「お腹いっぱい」というくらいでした。
というわけで久兵衛、なかなかいいお店です。
我らが新田編集長もご満悦だったようです。
ミシュランなんてチャラチャラしたものに惑わされず、これからも「庶民でも行ける夢の店」であり続けてほしいと切に願います。
益満 寛志(ますみつ ひろし)元港区議会議員
1983年生まれ。明治大学商学部出身。学生時代に当時ブームだった「学生起業」を経験したチョット意識高い系。27歳で当時存在した幻の政党「みんなの党」から港区議選に出馬し、まさかの当選。1期を務めたのち、次の選挙には出ずに無職となり貧乏隠居生活を満喫中。連絡先→masu1027あっとgmail.com Facebook