実年齢より「若く見える人」と「老けて見える人」の違い。それは、ズバリ「食べ方」にあるようだ。食べ物に秘められたパワーは無限大。「若さをつくる栄養素」をきちんと摂れば、何歳からでも若返ることが可能である。そのコツとはなにか?
二日酔いになると、頭痛はするし、吐き気もするしで、気分は最悪である。しかし、ある食材をきっちり摂ることで二日酔いの疲れを一気に解消することができる。「その食材は“サバ”です」。そう答えるのは、管理栄養士、健康運動指導士として活動している、菊池真由子さん。今回は『食べれば食べるほど若くなる法』(三笠書房)を紹介したい。
二日酔いの疲れを解消せよ
「二日酔いの疲れは、すぐに肌に現れます。アルコールの利尿作用で、体内の水分が不足してしまい、肌が乾燥してカサカサ。それが原因でシワができやすくなります。顔色は青白く、目の下にはクマがくっきり。たった1日で、悲鳴を上げたくなるほど、見た目を老け込ませる。それが、二日酔いの疲れなのです。」(菊池さん)
「鏡に映った自分を見たら、ショックを受けること間違いなし。おまけに、余分な贅肉がつきやすい危険な状態になります。せめて、見た目の若さだけでも、すぐに取り戻したいですよね。そこで、魔法の食材・サバの出番です。」(同)
菊池さんによれば、サバは、若返りとダイエット、脂肪肝の予防、血液サラサラ効果まであるそうだ。さらに、なんと5つもの若返り効果があるとのこと。
1.ビタミンB1が多いこと。
ビタミンB1が豊富にあると、体にたまったお酒の分解が早くなります。つまり、二日酔いを早く解消してくれる。
2.ビタミンB2が豊富なこと。
ビタミンB2は肉の食べすぎでできる老化物質・過酸化脂質を分解する。しかもビタミンB2は脂肪の燃焼を助け、肉の脂を燃やすダイエット効果がある。
3.皮膚トラブルを予防するビタミンB6が多く含まれていること。
ビタミンB2とのダブル効果で、肉の食べすぎやお酒の飲みすぎでできる「大人ニキビ」や肌荒れを起こさないようにしてくれる。
4.ナイアシンが豊富なこと。
ナイアシンは二日酔いの原因であり、二日酔いによる頭痛の原因であるアセトアルデヒドの分解をうながす。お酒を飲む人ほど、しっかり摂っておきたい成分。
5.EPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富なこと。
この2つの成分が脂肪でドロドロになった血液をサラサラに若返らせる。
これだけ多くの若返りの要素を持った食品は、ほかにほとんど見当たらないそうだ。しかも、サバは年中食べられるという大きなメリットもある。ではどのような食べ方が好ましいのか?実は、答えは非常にシンプルなものだった。
食べ方は塩焼きが一番
「食べ方は塩焼きが一番です。一度にたくさん食べやすいからです。焼くのが面倒であれば『サバの味噌煮缶』もいいでしょう。味噌煮缶はサバの骨まで柔らかくし、おいしく仕上かっているので、たまに食べるならOKです。気をつけたいのは、竜田揚げなどのフライです。フライにすると、せっかくのEPAやDHAが逃げてしまうのです。若返りにフライは禁物。避けておきましょう。」(菊池さん)
「量の目安は、一度に1切れ(約80グラム)、もしくは2分の1缶は食べましよう。週に2~3回程度が目安です。新陳代謝が急激に低下する40歳をすぎたら、日常の習慣としてサバを食べ続けることをおすすめします。」(同)
しかし、ダイエットを気にするのであれば、食事毎にカロリー摂取量を計算するなど意識付けが必要になることは言うまでもない。そろそろ本格的な冬の到来である。美味しく健康的に、怒涛の忘年会シーズン、クリスマスと年末を乗り越えたい。
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尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員