2019年にみんなと共に挑戦したいこと

あけましておめでとうございます。

主に社内の仲間達と関係者に向けて、になりますが今年やりたいことを記しておきます。(今、言える範囲で)

事業系

□訪問型病児保育の規模的拡大

人手不足が解消しつつあるので、困っている人たちをよりたくさん助けていきましょう。

□豊洲の病児保育室のオープンと認可化

認可化に向けて区役所に対しソーシャルアクションを取っていきたいと思います。

□医療的ケア児の「小一の壁」を崩す新規事業の立ち上げ

医療的ケア児が進学する際に、同伴を求められ結局仕事を辞めないといけない問題に対し、具体的なアクションを取っていきます。

□こども宅食モデルを全国3カ所に展開

佐賀を始めとして、お問い合わせのある地方で実践者に対しノウハウ支援を行なっていきます。

□「保育ソーシャルワーク」を学べる場を開設

蓄積した保育ソーシャルワークのノウハウをコンテンツ化し、多くの保育園で実践できるようにしていきます。

□福祉×保育の「アウトリーチ保育」を事業化

居宅訪問型保育を活用し、社会的養育が必要な家庭に対しマンツーマン保育を提供します。

□女医が働きやすい「時短クリニック」を水平展開

女子医大事件でも見られたように、医療界で女性は構造的に差別されています。その要因は、女性医師が働きづらい医師の働き方にあります。マーガレットこどもクリニックで、これまで無かった時短勤務可能なクリニックが成り立つのか?という仮説を検証しました。何とか成り立ちそうなので、このモデルを広げ、女性医師の働きやすいクリニックを増やし、医療界の働き方を変えたいと思います

政策提言系

□「訪問看護の居宅縛り」を外すソーシャルアクション

訪問看護師が居宅にしか行けないことで、医ケア児を学校で助けることができません。何とかここに穴を開けたいです。

□HPVワクチン勧奨再開に向けたソーシャルアクション

年間約2900人の女性の命と1万人の子宮を奪う子宮頸がん。唯一ワクチンで防げるがんにも関わらず、ワクチン勧奨が止められ、接種率は1%以下に。この状況を変えるべく、ソーシャルアクションを仕掛けたいです。

□男の産休義務化に向けたソーシャルアクション

2010年から「厚労省イクメンプロジェクト」を始めました。イクメンという言葉とライフスタイルは広がりましたが、肝心の男性育休取得率は5%に留まります。政府の2020年目標13%には全く届きません。ここを何とかブレークスルーするために、「男性産休義務化」を掲げ、発信していけたらと思います。

□SNS上の誹謗中傷放置を正すソーシャルアクション

僕自身、ネット上、特にTwitter上でデマや誹謗中傷被害に合っているとのですが、友人の有識者やインフルエンサーの多くも泣き寝入りの状況です。

Twitterはプラットフォーマーとして社会的責任を果たしているとは言えません。また、プロバイダ責任制限法も、現在の開示請求は、「権利侵害であることが【明白】」であること(名誉棄損であることが【明白】であること)が要件になっていることから、特定後に損害賠償をするよりも、ハードルがかなり高くなっている現状です。

この状況を変え、EU・米国並みの対応を取るようTwitter社に要求しつつ、法律も変えていってもらえるよう働きかけたいと思います。

□マイクロスクールをもっと作りやすく

既存の公教育ではない、「あえて選ぶ」オルタナティブな私立教育校をマイクロスクールと言いますが、現状は様々な理由で作りづらくなっています。

教育機会確保法案の見直しもあることなので、既存のフリースクール(不登校になってから選択する学校)等とともに、このマイクロスクールも世の中に広げられるようなムーブメントを後押しできたら、と思います。

□食品ロス削減推進法の成立の後押し

惜しくも臨時国会での成立はなりませんでしたが、議連も発足し、次の通常国会での成立が期される食品ロス削減推進法。これが成立することで、こども宅食のような食品を低所得層に届ける取り組みに、食品寄付が集めやすくなります。

人材育成系

□高校生のためのインターンプログラム開発

ユースから「社会は変えられる」という実感を持ってもらうことが重要です。そこで、フローレンスでは高校生を受け入れるインターンプログラムを開発したいです。

□官僚がNPOに出向して現場を体験するプログラム開発

現場を知らないで政策を作るのは不幸の始まりですが、中央省庁にはそうした事例が散見されています。しかしこれはNPO側が官僚を受け入れてこなかったせいでもあります。ならば、官僚の方々に現場を見て、現場で有給で働く機会を提供したいと思います。

□若手社会起業家予備軍の育成

NPO業界のどうしようもない点。それは上の世代が下の世代を育てず、それどころか下の世代の挑戦をdisってばかり、という悲しい状況がある点です。

一方、スタートアップ業界は、ある程度成功した起業家が、投資家となって次の挑戦者を育てる仕組みがあります。

NPO業界も、老害量産システムから、下の世代を育てる仕組みに転換しなければなりません。

僕の世代から変えます。僕も下の世代を育てられるよう、何らかの人材育成にコミットしたいと思います。

□子ども・子育て地方議員勉強会の企画

子ども子育てに詳しい議員を育成することが、子ども子育て施策を進めるためには重要です。しかし、意外なほど地方議員向け勉強会というのは少ないわけです。

そこで、地方議員の方々に学んでもらい、すぐに議会質問に応用できるような機会を提供できたら、と思っています。

プライベート

□東京マラソン完走

いまだにできる気がしていませんが、頑張ります。自分的には今年一番難しい挑戦かも・・・。

□妻の選挙の精神的サポート

これも自分的には本当に大変で・・・。まずもって今まで「サポーター」という役割を担ったことがないので、本当に自分的には新たな挑戦でして。

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というわけで、今年も「言ったらやるぞ」ということで、頑張りたいと思います。

皆さん、共に走っていきましょう!!


編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2019年1月1日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。