失敗した経験がある人ほど「魅力的」な理由

「プレゼンテーションが思い通りにできなかった」「大切な人との予定を間違えてすっぽかしてしまった」「余計なことを言って友達を失った」・・・そんな人生の失敗というのは、できればしたくないものです。

写真AC:編集部

でも、失敗しない人よりも失敗してきた人の方が人間としての魅力に溢れていることが多いと感じるのです。

その理由を3つ考えてみました。

1.人の気持ちを察することができる
失敗したことの無い人は、失敗した人の気持ちを理解することができません。病気になったことが無い人が病人の本当の気持ちを深く実感できないのと同じです。

本当に弱い人の立場に立って物事を感じることができるのは、実際にその立場になったことがある人。だから、失敗することでで、人間としての器が大きくなり、優しくなることができるのです。

2.修羅場の経験を持っている
失敗した時のパニック、血の気が引くような恐怖、冷たい汗が流れる気持ち・・・こんな経験、もう2度と同じ瞬間を味わいたいと思いません。でも、その修羅場の経験が、どんな場面でも何とかなると思える冷静さや、プレッシャーに落ち潰されない強靭な精神力を養ってくれます。

ブラックマンデーやリーマンショックを経験したファンドマネージャーの方が、頼りになるのと同じです。

3.人間味があって面白い
失敗したことの無い人とは、人生に厚みが無く、平坦です。もしかしたら、リスクから逃げ回ってばかりいるだけかもしれません。失敗も無いけど、リスクを取らないから成功も無い。そんな人よりも、リスクを取って常に夢や目標に目をキラキラさせながら向かっている人の方が人間的魅力に溢れています。

誰しも、失敗や挫折の経験があることは、恥ずかしく隠すべきだと思いがちです。でも、そんな経験こそ、今の自分を形作るのに必要不可欠な、かけがえのないものです。

私が好きな言葉に「人生に無駄なものなし」というのがあります。

さまざまな人生の中で、成功や挫折を味わう。その振れ幅が人間味のある奥深い人生を作っていきます。失敗さえも、素晴らしくありがたい経験と思えるくらいの、大きくしたたかな心で、毎日を前向きに過ごしたいものです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年2月5日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。