FRBは資産縮小へ。一方、日銀総裁は私の質問に…

パウエルFRB議長(Federalreserve/Flickr)

FRBのパウエル議長によるとFRBは資産縮小を年内に終了するとのこと。金融危機前の9千億㌦から一時4兆5千億㌦に膨らみ、現在は4兆㌦。それを2兆5000億㌦~3兆㌦まで落とすとしていたが約3兆㌦で着地しそうとのことだ。

重要な点は対GDP比だと(名目GDPが20.5兆㌦なので)金融危機前が4%、ピークが22%、今が20%、着地点は15%ということ。一方日銀は既に102%とFRB に比べてとんでもなくお金をばらまいているのに傍聴を止めることさえ出来ない。やめれば政府が財政破綻してしまうからだ。

日銀はGDP(経済規模)に対してFRBとはケタ違いにお金をばらまいているということ。黒田日銀総裁は私の質問に対し「日銀も他国の中央銀行の出口戦略を参考にしながら出口を探る」と国会で答弁したが、小錦関には私のダイエット法は参考にならないはずだ。

なおハーバード大学のファーガリン教授は「1950~80年は中銀の肥大化がインフレと深く関わっていた。1900年以降主な中銀の資産規模はGDPのほぼ10~20%」と言っている。

ファーガソン教授の分析からみると今のFRBの量的緩和は歴史的にみて多少上振れしてはいるものの(今20%、直地点15%)異常値ではない。日銀の102%は超異常。日銀に出口が無いと私がいう理由の一つ。ハイパーインフレになると言う理由の一つ。


編集部より:この記事は、経済評論家、参議院議員の藤巻健史氏(比例、日本維新の会)のFacebook 2019年3月2日の記事を転載させていただきました。転載を快諾された藤巻氏に心より御礼申し上げます。