米大リーグ・マリナーズのイチロー(鈴木一朗)選手は21日夜、アスレチックスとの開幕第2戦の試合後に記者会見し、「日本で9年、アメリカで19年目に突入したんですが、現役生活に終止符を打ち、引退することになりました。最後にこのユニホームをきて迎えられたことを幸せに感じています」と述べ、引退する意向を明らかにした。
この日、イチロー選手は「9番右翼」で連夜の先発出場。三邪飛、二ゴロ、見逃し三振、遊ゴロの4打数0安打で終わったが、八回の守備交代でベンチに引き揚げる際にはチームメイト、観客に暖かく迎えられた。ネット空間は未明まで引退を惜しむ声とともに長年の功績を讃える声で埋まった。
著名ユーチューバーのヒカキンさんは「日本の誇り。偉大なヒーロー」と称賛。
2006年WBCでともに日の丸を背負い、世界一に輝いた元ロッテの里崎智也さんは「間違いなく平成No. 1⚾️プレーヤーは僕の中ではイチローさん」と絶賛した。
一般の野球ファンからも「正直もうイチローを超える日本人選手は半永久的に出てこないと思う」「涙腺崩壊」「イチローの引退、平成が終わる感がすごい」といった声があがった。
一方、こうした「しんみり」ムードにあって、ネットの野球ファンからブーイングが飛んだのが、中継局の日本テレビの対応だった。地上波での放送は延長せず、午後8時54分に予定通りに終了。BS日テレのサブチャンネルなどにリレーしたが、イチロー選手の7年ぶりの凱旋試合で、日本で最後の試合になる可能性が高いことは予期されていただけに疑問や批判が噴出した。
キャッチコピーで「イチローを、見ないのか。」と煽っておきながらの打ち切りを揶揄する声や
放送直後がニュース性の薄いバラエティ番組だったことに、疑問が相次いだ。
デーブ・スペクター氏も中継後のバラエティ番組を見て「野球中継を中断するほどの番組ですか?」と皮肉交じりの感想をツイート。瞬く間に数千のRTをされていた。
ただし、BS日テレは延長戦になった試合も完全中継し、さらに22日未明のイチロー選手の記者会見の生中継まで行った。