他者との比較をやめれば幸せになれる

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
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「日本人は自分と他者をよく比較する国民性だ」と言われます。実際、当たっていると思います。アメリカのように、家の隣がアジア人、アフリカ人、ヒスパニックと個性豊かな社会では黙っていても自分は個性的ですが、日本人は周囲がみんな同じアジア人です。個性を発揮し、周囲から抜きん出た存在になるため、ついつい他者を見て競争的になりがちですよね。それが塾通いで成績を争ったり、SNSでのマウンティング合戦につながるわけです。

私は他者比較があらゆる不幸を生み出している、という持論を持っています。そしてその比較をやめれば、今よりもっと幸せになれると考えます。

都会と田舎のホームレスの幸福度の違い

あいにく、データを発見することが出来なかったのですが、「世界で最も不幸度の高い人は、ニューヨーク市のホームレスである」と主張した専門家がいます。その理由はニューヨークという街にいると、優劣の差が明確に現れてしまうからです。完全なる勝ち組はマンハッタンの超高級マンションに住み、自分はもの持たぬホームレスで否応なしに「勝ち組との比較」を実感させられるわけです。

翻って同じホームレスでも新興国へ行くほど、不幸を感じる度合いは都会より小さいでしょうのではないでしょうか。なぜなら、彼らは「大きな格差」を感じさせられることはないからです。超勝ち組が街を闊歩し、「自分は負け組である」という事実を突きつけられることがなければ、心を苛むこともありません。

この都会と田舎のホームレスの幸福度の違いは、端的に言えば強い他者比較が起こる時、不幸が生まれることを示唆しているわけです。

比較が大好きな人は不幸になる

気がつけば他人をついつい、目で追ってしまう他者比較をする人は簡単に不幸に陥ります。

SNSを見て「ああ、この人はこんなにリア充なのに自分は…。」と落ち込む。
友人、知人がブランド品を持っているのを見ると腹が立つ。
どんな会社に転職をしても、またすぐに不満を感じて転職をしたくなる。

これらに当てはまる人は、比較するクセをやめない限りは幸福を感じづらく、逆に不幸の因子をクローズアップして感じてしまうことでしょう。つまりは、不幸病と呼んでも差し支えない感覚を持ってしまうということです。そして必死に自分よりうまくいっていない人を見つけ出して、なぜか心の安堵を感じてしまう。そこにあるのは、「自分はこの人よりましだ」というやっぱり他者比較なわけです。

本質的に他者との比較が好きな人は「不幸」になります。他者と差をつけたいので、本来必要のないブランド品や一等地に住居を持ちたいと思ったり、友達の数や結婚の有無で優劣を競ってしまうわけです。

幸せになりたければ、まず他者比較という不幸の芽が永遠に生まれ続けるサイクルを断ち切るべきなのです。

私が他者比較という呪縛から解き放たれたきっかけ

…と、えらそうな事を展開してきた私も人の事は言えません。なぜなら起業してある程度経済的に豊かになるまで、ずっと比較することをやめられなかったからです。ニート・フリーター時代は「同い年の人たちはみんな大学に行っている。それなのに自分は実家の経済状況が悪いせいで…」という劣等感がありました。

大学に入っても、「周囲は両親の経済的支援があるから勉強に打ち込める。自分はお金がないから土日は派遣で働ければいけない」という不満を感じていました。東京に出て働いた時も、「周囲はリアルタイムで22歳からキャリアを積めているのに、自分は5年も遅くなってしまった」と嘆いていました。

気がつけば、他者の動向が気になり、Facebookを覗いてはひたす劣等感と、コンプレックスをこじらせるという悪循環に陥ったのです。

そんな他者比較という不幸の呪いを断ち切ることが出来たのは、奥さんの存在でした。当時、私と彼女として付き合っていた奥さんは超然とした雰囲気の持ち主でした。奥さんは私にこのようにいいました。「もっと自分自身にフォーカスした方がいい。真剣に生きていたら他者なんて気にしているヒマはないはずよ」と。

この言葉がグサリとささり、「自分が他者を気にしていたのは、暇人だったからなのだ」という事実にショックを受けました。しかし、今考えると実に正しい指摘です。

確かに土日に通っていた資格のビジネススクールの勉強の進捗がうまくいかないときや、会社の仕事で躓いている時に、ついつい他者を見てまた落ち込むというサイクルを繰り返していました。つまりは、うまくいかない現状から目を逸らしていただけという事に気づいたわけです。

他者比較ではなく、自分との比較

他者比較という呪いから解き放たれた私は、今はずっと自分自身との比較をするようになりました。そのすべては、成長のためです。1年前の自分、半年前の自分、1ヶ月前の自分、昨日の自分と比較して一歩でも、二歩でも進んでいるか?ということを突き詰めるようにすることで、「迷ったら成長できる道を選ぶ」という思考が出来上がりました。

かつては他人の動向が気になって仕方がなかったのですが、今の私は完全に自己成長を目的とした、自分との比較にフォーカス出来ています。そのようなマインドに変わることで、人生から不幸の芽が消え、ずいぶん生きるのが楽になったものです。

これからは「他者比較をやめれば、幸せになれるよ」ということをお伝えすることで、楽に生きられるヒントを主張していきたいと思っています。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。