北方領土を巡る「戦争」発言で、日本維新の会を除名された丸山穂高衆議院議員(大阪19区)は19日夜、4日ぶりにツイッターを更新した。
政界やネットではここ数日、消息を絶ったことを懸念する声もあがっていたが、丸山氏は「行方不明説が出ているらしいので念の為更新を」と切り出し、自身に出されようとしている非難決議案について、「韓国による自衛隊機へのレーダー照射の時も尻込みして結局出さなかったもの。長年我が国領土を不法占拠しているロシアに対して出すなら理解出来るが、一議員発言へ出すならまさにそれこそ牽強付会で、基準が曖昧に」などと不満を示した。
さらに「ロシアへの「おわび」は完全に意味不明な対応」と述べ、維新の片山虎之助共同代表と馬場伸幸幹事長が17日、東京都内のロシア大使館を訪れて、大使に謝罪したことも批判。きょう10時からの衆議院決算行政監視委員会に出席し、報道陣の取材を受けた場合には対応する意向も示すなど、「徹底抗戦」へ戦闘意欲は衰えてないようだ。
一方、丸山氏が公の場から姿を消していた先週終わりから週末にかけ、ネットでは丸山氏の発言関連の意見が引き続き活発に発信された。その中で注目を集めたのは、経産省、東大の先輩に当たるアゴラ執筆陣の宇佐美典也の発言だった。
宇佐美氏は騒動から数日後に『丸山穂高について』と題したエントリーで「酒で数限りない失敗をし続けている」と指摘。17日夜にはレギュラー出演中のAbemaTV「AbemaPrime」では「私は彼に責任を取らせないといけないと思うし、辞職すべきだとも思っている。ただ、辞職した後の道が見えなければ辞職はできない」と述べた上で、「彼がアルコール依存症かどうか、医師の診断もないので現時点ではわからないが、飲み始めると止まらない”ビンジドリンカー”であることは間違いないと思う」と断言。
そして、涙ながらに維新を含めた周囲が「責任と向き合わせると同時に再生のチャンスを与えるということが依存症対策で最も大事なこと」と主張した。
ネットでは、宇佐美氏の“丸山擁護”に対し、大阪維新の会の守島正・大阪市議(東淀川区選出)が「丸山の件に関しては妄想が過ぎる」などと宇佐美氏を非難するなど、強烈に反発する意見も続出。
愛知大学国際問題研究所客員研究員の古村治彦氏も「お涙頂戴の問題にすり替えるべきではない。暴言とアルコール問題は分けて対処すべき。そして永田議員の事件を持ち出しての野党批判。宇佐美氏はあくどい」などと徹底批判した。
これに対し、一連の宇佐美氏の発信に対してはツイッターで
もうさ、この宇佐美典也氏の話が、全てだよ。もうこれだよ。胸に突き刺さったよ。こんないい番組やってたのかぁ。
本当にアルコール依存症なら病気なんだからまともな政治判断が出来ないから辞職してやり直して欲しい
宇佐美さんのブログ読む限り、丸山さん、アルコール依存症の疑いありですね。私も酒をやめて13年のアル中回復者です。彼の今回の発言は駄目ですが、今の彼を放って置くのは大変危険。ツイじゃとても書ききれないが、今方向転換しないと。家族の方、彼は病気です。恐れず正しい治療を。
などと同意する声も相次いだ。
しかし、記事冒頭の通り、丸山氏は徹底抗戦の構えを崩しておらず、アルコールとの向き合い方についてもこの日まで関連発言はなかった。宇佐美氏や、依存症問題に詳しい田中紀子氏らの思いは、丸山氏や維新に届くのか?衆参ダブル選挙説もくすぶる永田町の今週は、丸山氏の去就への注目からスタートする。