東京・新宿のマンションで23日夕、女が男性を刺して逮捕された事件が翌日になってネットの注目度が急上昇している。
TBSによると、殺人未遂容疑で逮捕されたのは職業不詳の21歳の女。現場マンションの自宅で、20〜30代の男性の腹部を包丁のような刃物で複数回刺した。男性は病院に運ばれて重傷だった。
事件当日段階の報道各社のニュースでは、事件の起きた経緯や女の「相手を殺して私も死のうと思った」などという供述が報じられた程度で、よくある男女間のトラブルに思われた。しかし、翌日になって、テレビ朝日が「男性が好きで好きで仕方なかった」という容疑者の新たな供述が報じられてから、ネットの反響が一変。報道したテレ朝ニュースのツイッターは午後4時過ぎの時点でRTが8000を超える反響を呼んだ。
そして、事件に反応したネット民の間では、女に対し「ヤンデレ」というネーミングをする人が相次いだ。
ヤンデレじゃん!
ヤンデレって奴等は本当に刺そうとしてきますからね。(実体験)
こっわ!リアルにヤンデレじゃねーかこっわ
「オタク議員」として知られる東京・大田区の荻野稔・区議(無所属)もすかさず反応。荻野氏も「ヤンデレ」に言及した。
「好きで好きで仕方なかった」男性刺して逮捕の女 https://t.co/SjCDTfzgWo
はわわ…この記事を見て、ヒェー。と思う私は、二次元と三次元の区別がついてると思う。
ヤンデレが許されるのは、創作の中だけ。— おぎの稔 (荻野稔)大田区議会議員 無所属2期 (@ogino_otaku) 2019年5月24日
ここで彼らが口にする「ヤンデレ」とはネットスラングの一種。ニコニコ大百科では、「萌え属性」の一つとして、次のように説明している。
ヤンデレとは、人間の性格・状態を表す「病んでいる」+「デレ」を意味する単語である。萌え属性の一つ。
この「デレ」の意味もわからない人は多いと思われるが、ニコニコ大百科では、「主に恋愛面においてデレデレした態度のこと」と定義している。ニコニコ大百科によれば、「ヤンデレ」はかつての「ツンデレ」から派生した言葉としており、アニメなどの創作物で「凄惨な結末」になるストーリーもあるようだ。
思わぬ形でネット民の関心を集めた事件だが、荻野氏も述べるように「ヤンデレが許されるのは、創作の中だけ」だ。