この度よしもとの芸人さん達が、オレオレ詐欺集団に闇営業という驚愕のニュースが入ってきましたが、これを聞いて一番最初に思い浮かんだのは、「ご自分たちも反社会勢力に関わってるじゃん !?」という思いですね。
解雇された入江氏（イリエコネクション社HPより：編集部）
私の個人的な感想ですけど、よしもと芸人特にその代表格の松本人志さんは、とにかく薬物事犯の芸能人を手のひら返しで叩きまくっている人です。では何故、薬物を叩くかと言えばそれは「反社会勢力に資金が流れている」からという理由ですね。
でも、こういうことがあると、「他のタレントの批判はいいから、まず自分たちの足元を見んかい！」という気持ちになりますね。
だって皆さんオレオレ詐欺ですよ!?
高齢者からお金を巻き上げ、今や社会の大問題となっている憎むべき犯罪。
しかもですよこのよしもと芸人が、宴会でこの犯罪者どもに媚びを売っていた2014年というのは、オレオレ詐欺がピークに達し、この詐欺集団が最も調子に乗っていた時代です。
【図解・社会】振り込め詐欺など特殊詐欺の被害額推移（時事ドットコムニュースより）
今だって、わかっているだけで年間350億も被害がある。末端の薬物使用者から流れるお金なんか、微々たるもんですからね。
よしもと芸人は「知らなかった」「金は受け取っていない」とおっしゃっているようですけど、そんな馬鹿な話があるわけないじゃないですか。身元も知らない人の所に、ボランティアで売れっ子芸人が芸をやりに行きます？
いやそんなサービス精神が旺盛なら、是非うちの団体でチャリティーコンサートでもやって下さいよ。
私なんかよしもとさんのある芸人さんに「普通にギャラ払うからこういうお仕事やって欲しい。」と頼んだことあるんですけど、マネージャーさんから「よしもとではギャンブル依存症の仕事はできない」とはっきり断られましたからね。
まっ、パチンコや公営競技のCMなど、産業側と縁が深いから仕方ないな…と思いましたけど。
あれも団体名も名乗らず闇で頼めば良かったのかしら？
絶対に、「ヤバそうな人たちだな～」と分かって付き合っていたはずだし、ってかそれすらわからないようなら、そっちの方がヤバい人だし、でもとんでもなくお金持ってるから美味しい思いをさせて貰ってるしっていうんで、この営業の話しが成立したはずなんですよね。
そしてさぞかしこのオレオレ詐欺集団は士気があがったことでしょう。
だって犯罪を犯そうと金さえありゃ、売れっ子芸人ですら自分たちの元にすり寄ってくるんですからね。
やっぱり世の中何をやっても金を持つことだ！と、例のオレオレ詐欺の社訓「俺たちが金を社会にまわしてやってる」説を確証したことでしょう。
よしもとさんに私は言いたいですね。
他の事務所の失敗したタレントさんに対して、お宅の所属事務所のタレント特に松本人志さんは、弱り目に祟り目ここぞとばかりに叩きまくり、自粛だ！活動停止だ！と芸能界から抹殺しろ！とばかりの勢いですが、人間は誰にだって失敗はあります。こうやってよしもとさんの芸人さんだって大失敗をやらかします。
それも一度や二度ではありません。これまでにも何度も不祥事はありました。
しかし一度たりとも身内から放送自粛や活動停止、配信停止などの呼びかけ大合唱などおこったことはありません。
他事務所のタレントだけに厳しいのです。そしてトカゲのしっぽ切りの様に解雇して終わり。
けれども失敗をしたって人間はやり直すしかないのです。
その時、あなた方は身内には優しく、そっとしておいてあげるようですが、騒ぎが必要以上に大きくならないよう、そして声の大きい芸人の勝手な思い込みによるすりこみが社会に広まってしまわぬよう、所属芸能人に是非人権教育を行って下さい。
今回のよしもとさんの対応は、カラテカの入江さんは解雇になりましたけど、それ以外の人気芸人さんは、厳重注意で終わり。しかも別に出演作品の配信停止にも、店舗からの引き上げにもなっていません。身内に対する優しさを、どうか他事務所のタレントさんにも配慮してあげて下さい。
声の大きいよしもと芸人さんに、私的制裁を与える権利などない事を、どうぞこの機会に重々教育なさって頂きたいと思います。人間こんな風に突然何がおきてもおかしくないんですから。
田中 紀子
公益社団法人「ギャンブル依存症問題を考える会」代表
国立精神・神経医療センター 薬物依存研究部 研究生
競艇・カジノにはまったギャンブル依存症当事者であり、祖父、父、夫がギャンブル依存症という三代目ギャン妻（ギャンブラーの妻）です。 著書：「三代目ギャン妻の物語」（高文研）「ギャンブル依存症」（角川新書）「ギャンブル依存症問題を考える会」公式サイト
