初心者必見!三谷幸喜氏が歌舞伎の概念を変えた傑作

内藤 忍

資産設計実践会のメンバー30名で歌舞伎を観にいってきました(写真はネットから)。

実は、歌舞伎座に入ったことは、今まで数回しかありません。今回は、とある出演者の方のご縁でチケットを入手してもらい、花道の真横という素晴らしい席で観ることができました。

役者の名前さえおぼつかないくらいの知識しかありませんが、六月大歌舞伎で上演中の「月光露針路日本(つきあかりめざすふるさと)風雲児たち」は、そんな私のような素人でも、大興奮でした。その理由は、劇作家の三谷幸喜氏の作品で演出も手掛けている新作歌舞伎だからです。

物語は歴史ギャグ漫画が原作のようですが、伝統的な歌舞伎というより、三谷氏が芸達者の歌舞伎役者を使いこなし、笑いあり涙ありの物語に仕上げた、何とも独創的な作品です。

まず、スーツ姿の尾上松也氏が登場し、アドリブで客席を巻き込みながら、物語に引き込んでいく。その絶妙なトークに心をつかまれます。そこから先は、漂流する船上シーンになりますが、暗い話がナゼか笑いになってしまう。どこまでが脚本でどこまでがアドリブなのかわからない臨場感がありました。

一番ウケたのが、休憩を挟んだ後の第2幕で犬ぞりが登場する場面です。歌舞伎とは思えない想定外の演出に、涙が出るくらい笑いました。その後の、第3幕も笑わせてくれますが、最後には切なくなるシーンもあって天才脚本家の見事な展開にうなります。

これだけの演者がそれぞれの個性を発揮しているのに、全体のストーリーもしっかりとまとまり、気が付けばあっという間の4時間でした。

一緒に行ったメンバーが参加する資産設計実践会メンバーは、そもそもは資産運用を学び実践するインナーサークルですが、最近は歌舞伎、相撲、屋形船といった「大人の遊び」をみんなで楽しむ機会も増えてきました。私も新しい世界を味わうきっかけに出来て、主催者自らが楽しんでいます。

本作品は、歌舞伎を観たことが無い。歌舞伎のような伝統芸能は何だか単調でつまらないと思っている人にこそ是非観て欲しい。そう心からお薦めできる伝統歌舞伎の枠を大きく超えた傑作です。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年6月11日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。