デジタルサイネージジャパン2019、開催!

デジタルサイネージジャパン2019@幕張。
通算12回目の開催です。
当初は珍しい電子看板でしたが、今や商業施設や交通機関にないほうが不思議というネットワークメディアになり、産業としても本格離陸しています。
Interopなどとの併催で、14万人が訪れます。
オープニングで村井純さんに令和おじさんをさせられました。
デジタルサイネージは、先端技術をどんどん飲み込んでいく街のプラットフォーム。
5G、AI,ビッグデータ、IoTといった技術とサイネージの融合。
2020東京に来られる世界のみなさまのおもてなしに備えたい。
今回は、ハード、AI、IoTの3ポイントが目立ちました。
まずディスプレイのハード。改めて進化を見せています。
4Kタッチスクリーン対応360度球体ディスプレイ。
スコットランドのパファーフィッシュ社。直径60cm。
3Dビジュアルディスプレイ HYPERVSN。
回転型のLEDファンによるホログラフィック効果を使って空中に浮かぶ高精細度の立体映像を生成。
プロジェクターで投影するパナソニックの仕組み。
超短焦点レンズを使用することで至近距離から大画面に投写。
プロジェクターは高輝度2万lm。
ソニー、Crystal LEDディスプレイ。
マイクロLED 0.003m㎡、120fps、視野角180度。
美しい。
シャープの8Kカムコーダー。
その映像をほぼリアルタイムでIP伝送するデモも展示していました。
サイネージとAIの融合も目立ちました。
タッチパネル型の次は、対話型。
おもてなしサイネージが増加中。
NTTドコモのおしゃべり案内板。AI受付。
3DCGのキャラが音声とタッチで対応。
キャラや背景のカスタマイズができて、3ヶ国語に対応。
裏はAIエージェントが働きます。
電音エンジニアリングのVirtual AI Crew。
人形リアルタイムCGキャラが多言語でアテンド。
サイネージ+IoTも今回の注目点。
ブイシング。
IoT多用途自販機。
多言語サイネージを搭載。
トイレの空き状況を示すIoTサイネージ。
緊急時には防災情報に切り替わるシステム。
三菱電機。
ビズライトテクノロジー。
電圧計などアナログなメーターって人が目視で正常・異常を検知してたけど、小型カメラとラズパイで画像処理、自動検知すりゃいいんじゃない?というソリューション。
iUの諸君にはこういうイノベーションを起こしてもらいたい。
デジタルサイネージアワード2019授賞式も開催。
今回もオッと声のでるサイネージが集まりました。
今回、クリエイティブやテクノロジー、広告といったジャンルに加え、AIやIoTという新ジャンルも登場しました。
進化するサイネージの姿をこのアワードでご覧いただければ。
グランプリ「WOW! NINJA in SHIBUYA」
by NTTドコモ+ADKです。
LEDやセンサーの技術と、高いクリエイティブ性と、渋谷という場所との合わせ技。
2020東京のインバウンド対策モデル。
そして忍者。世界の忍者の認知度は9割。クールジャパン資産を掘り起こしてデジタル化。
併設のコネクテッドメディアから。
テレビの音声から字幕を作成し、ハイブリッドキャストで表示。
NICTのシステムをかませて多言語表現も。
今回、テレビとスマホをつなぐハイブリッドキャストコネクト「ハイコネ」の取組が目立ちました。
SNS起点でスマホからテレビに指示、外部サーバから動画を送って表示する仕組み。
TBS。
テレ朝のハイコネ。
スマホをテレビリモコンにして、地上波、BS、CSを表示させるとともに、スマホからテレ朝の各種コンテンツ・サービスをテレビに飛ばす。
スマホファーストに乗って自社サービスに誘導する試み。
NHKは個人の視聴データをコントロールする仕組みを提唱。
放送もデータビジネスに向かうべき状況の中、重要な提案です。
ぼくは放送法改正に関し国会に呼ばれた際、テレビもスマホファースト、IPクラウド、視聴データに対応すべきと申し上げましたが、もう取り組まれていることが示されました。
これに対しNTVはAIアナ「AOI ERICA」。
阪大、京大、ATRとの共同開発。
新人アナとして処遇されていて、入社式にも参加したそうです。
既に番組やイベントで活躍中。かまない。
NHKの「ヨミ子さん」、テレ朝の黒柳徹子アンドロイド。
AIの局アナが増えてきました。
で、今回の会場で最も大きなブースは、ファーウェイ。
がんばらざるを得ないよなぁ。
そして、全然へこたれてないんだよなぁ。
てことでまた来年。

編集部より:このブログは「中村伊知哉氏のブログ」2019年7月22日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はIchiya Nakamuraをご覧ください。