憲法改正問題が俎上に上ると、自民党の執行部はいささか頭に血が上るようだ。
いくら何でも、温厚な衆議院議長を怒らせるようなことはしてはいけない。
天皇の生前退位(譲位)問題の処理で見られるとおり、今の衆議院議長は、難しい問題をなるべく余計な波風を立てないようにして纏め上げる最高の手腕の持ち主である。
一党一派に偏しているように見られないように、公正で周到な議事運営に徹しておられるのが、自民党の執行部としてはいささか焦れたかったのかも知れないが、それにしても自民党の執行部が衆議院議長に圧力を掛けたような印象を残したのは拙かった。
参議院選挙で自民党としての最低限の目標をクリアすることが出来た、という安堵感が、反って一種のおごりたかぶりとして現れてしまったのかも知れない。
衆議院議長の権威を損ねかねない発言である。
何かおかしい。
一体どうしたんだろう。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年7月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。