あの維新の音喜多氏や柳ヶ瀬氏が当選し、NHKから国民を守る会の立花氏やれいわ新撰組のお2人が当選したのだから、今回の参議院選挙は大きな始まりの初めだと言っていい。
小池さんを相手に大立ち回りをして小池さんや都民ファーストの支持者の方々からは蛇蝎のように嫌われたに違いない音喜多氏が数々の周辺とのトラブルを乗り越えて勝ち残り、自民党公認の候補者より支持を獲得したのだから、自民党は東京では6議席の中の1議席は確実に獲得するが、2議席はちょっと危うい存在になってしまっている、と考えておいた方がいい。
今回寝てしまった層が万一起きたらどういう投票行動を取るか、ということを真剣に考えておくべきだろう。
目覚めたら自民党に投票する、という人がどの程度いるか。
せいぜい2割くらいじゃないかな、というのが私の直感である。
残りの8割の半分くらいは、目覚めた時点で最も活動的で、発展可能性のあるところに投票するようになるのではないか。
今回、目覚めた人たちの相当多くがれいわ新撰組やNHKから国民を守る会に投票したように思っている。
既成政党支持層のコアの部分は動かなかったが、その周辺のその都度投票先を変える浮動層や政党支持なし層を相当動かしたことは間違いない。
この動きは決して一過性のものではないだろうと思っている。
特に、れいわ新撰組は、突飛な物言いを封印して、世論の反発を招くような行動をしないように慎重の上にも慎重に行動すれば、さらに大きく支持を増やすはずである。次の衆議院選挙に他党と遜色のない候補者を擁立すれば、れいわの獲得票は全国で500万にも600万にもなる可能性がある。
選挙戦術に実に巧みなものがあるから、れいわは3年後の参議院選挙まで確実に大きくなる。
ただし、その先は分からない。れいわの後ろに誰がいるのか、れいわを実質的に動かしている人たちがどういう人たちなのか、が分からないと、れいわの動きがどこまでのもので、どこまで大きくなるのかは分からない。
大きな変化が始まっていることは、確かである。
自民党もボヤボヤしていられないはずだ。
この変化を先取りするような斬新な動きを示すことが出来れば、今回の参議院選挙で眠った人たちの支持を獲得する可能性は十分にある。
終わりの始まり、ではなく、大きな変化の始まりだ、というのが私の認識である。
編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年7月27日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。