株価が下がると「安心できる」資産運用

昨日は不動産投資家が集まる「A氏の会」の食事会でした。冷房の効いた部屋で、六本木のキノコ鍋のお店を貸切、40人のメンバーと一緒に堪能しました(写真)。

米中貿易摩擦により株式市場は神経質な展開が続いています。また為替も円高方向に振れており、投資家心理は良いとは言えません。

しかし、昨日集まった投資家たちには、株価の下落も円高も全く関係無いようでした。

むしろ、このような金融市場の混乱が、投資にプラスになっているとさえ考えることができるのです。

FRBの予防的な利下げによって、米国の長期金利は急低下しています。その影響から、日本の10年物長期国債の金利もマイナス幅を拡大しています。
世界的な金利低下によって、定期的なインカムが得られる商品が少なくなり、投資資金は不動産に流れ込んできています。

また、金利低下は借入金利の低下をもたらし、不動産投資家には価格上昇と共にダブルメリットとなっています。先月、国内の長期プライムレートが引き下げられ、借り入れ金利は、さらに低下しました。

私は、金融商品の運用を国内外の株式のインデックスファンドの積立によって続けています。こちらは、株価の下落で評価益は減少しています。しかし、短期の値上がりを狙うものではありません。

写真 AC:編集部

積立によって、10年後の資産形成を狙うのであれば、積立時においては、むしろ株価が下がった方が、平均購入コストを下げる効果があります。株価の下落は低価格でポジションを積み上げられる好機と考えています。

そして、もう一つの主要な投資対象である国内不動産は、世界的な金融緩和によって金利上昇リスクが下がり、賃貸利回りとの金利差が安定した収益を生み出してくれます。

証券投資だけで値上がりを待っている、短期投資家にとっては、ここ最近の世界的な政治と経済の混乱は、頭の痛い問題でしょう。

しかし、私のような長期投資家にとっては、マイナスとは思えない。むしろ「安心できる」投資環境といえるのです。

資産運用の基本は、相場の方向性を当てることではありません。マーケットがどちらに向かっても大きなマイナスにならないよう、様々な資産を組み合わせてアセットアロケーションから考えることです。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年8月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。