日米首脳が25日の会談で米国産飼料用トウモロコシの輸入に合意したことに対し、東京新聞の佐藤圭記者が27日にツイッター上で安倍首相に浴びせた罵詈雑言が物議を醸している。
佐藤記者が安倍首相批判の根拠としたのは、AERA dot. 27日掲載の「害虫被害はデマ? 農水省『現時点で影響ない』 米産トウモロコシ大量輸入で“忖度報道”」と題する記事で、その主なポイントは以下の通り。
- 今回の輸入は、国内でガの幼虫による被害が出ており供給不足の可能性があるためとされていたが、日本で被害が出ているトウモロコシと米国から輸入するトウモロコシの実は別のもの
- 現状では輸入されたトウモロコシは大量にあまる可能性が高く、莫大な税金を投入して得られる“国益”があるのか疑わしい(トランプ大統領のご機嫌取りだけでは)
以上を踏まえて佐藤記者は、「安倍の言うことなすこと全部ウソ」「安倍を見たら泥棒と思え」「安倍自体がフェイク」「売れ残りを押し付けられることこそが侮辱であり国辱」「安倍首相は売国奴」などと強い言葉を並べて批判した。
一方、今回の米国産トウモロコシの輸入については、畜産関係者からのより慎重な意見もみられる。ジャーナリストの佐々木俊尚氏はツイッターのフォロワーに対し、農畜産物流通コンサルタント・山本謙治氏のブログを「たいへん勉強になりました」とすすめている。その山本氏の関連記事2本(①、②)の主なポイントは、次のように要約できるだろう。
- 国内で害虫被害により供給不安が懸念されているトウモロコシは、アメリカから輸入されるデントコーン=子実コーンではない
- 子実コーンを日本で生産すると米国産の輸入より割高になるので、ほとんど生産されていない
- 日本の畜産は米国の飼料用コーンに依存しなければ生産できない体制となっており、今回の輸入量がもし100万トン程度であれば、あまり騒ぐような話ではないという見方もできる
- ただ実際は275万トンだとした場合、今後は他国からアメリカへの輸入元の置き換えが考えられる
- 通常価格または少し高い価格で日本が買い取ることになると思われ、もし国からの基金も入っている配合飼料価格安定制度が発動されれば、国としての損失が発生することになり、他分野でその損を上回る国家的利益が得られるか「この先」をウォッチすべき
以上を比較すると、佐藤記者が根拠としたAERA dot.の記事への疑問点も指摘できる。
米国産トウモロコシは日本のものと異なるかもしれないが、元から日本の畜産が依存している面もある。また輸入元の置き換えが実現すれば、「トウモロコシが大量にあまる可能性」は低くできるだろう。「莫大な税金が投入」されるかどうかは、飼料安定制度の発動等次第でまだ未確定な部分があるし、もし損失が出ても他分野でそれを上回る「国益」を得る可能性は残されている。
いずれにせよ、AERA dot.の記事だけを根拠に佐藤記者が「泥棒」「売国奴」などと首相に罵詈雑言を浴びせたことは、到底正当化できないものではないか。
佐藤記者の発言に対してはツイッター上でも、「ただのヘイトスピーチ」「論理的な批判でもなく、楽な商売」「Twitterは新聞記者や知識人の虚像を剥ぎ取る」などと厳しい意見が寄せられていた。
これただのヘイトスピーチじゃん
新聞記者ってのは楽な商売ですね。首相に対する論理的な批判でもなく、ただの罵詈雑言並べ立ててりゃ給料貰えるんですね。保守派の人間でも安倍政権に対する真っ当な批判をする事もあるのに。文筆業の人間として恥ずかしいとは思わないんですか?
Twitterって、つくづく新聞記者や知識人の虚像を剥ぎ取りますよねえ
また佐藤氏の他にも、米国産コーンに関するコメントで炎上している記者がいる。朝日新聞編集委員の吉岡桂子記者は27日、米国産飼料用トウモロコシの輸入合意の報を受け、「言うこときいて、トウモロコシ食べたくない。食べたいときに食べる」とツイート。
これにはツイッター民も、
悲報:朝日新聞編集委員さん、飼料用トウモロコシを食用と勘違い
進歩的で良識ある偉大な朝日新聞編集委員は飼料用トウモロコシを食べる風習があるのかな?
朝日も大変だな…( ・ω・)…
飼料用トウモロコシを命令で食わされてるのか…
などと呆れるばかりだった。