「お金のヤブ医者」にかかると大変な目に遭う

10年以上前に胆石を患いましたが、近所の「ヤブ医者」のアドバイスを鵜呑みにして、大変な目に遭いました。

腹部に痛みを感じて診察してもらったところ、問診だけで胃炎と診断されました。胃薬を飲んでも、一向に症状が改善しないので、今度は胃カメラを飲んで検査をしたところ、特に異常は無く、原因はわからないといわれました。しかし、痛みは日に日に強まり、最終的に別のクリニックに駆け込むと胆石であることが判明。即日入院し、内視鏡で手術をしてもらいました。

医者という国家資格を持った「健康の専門家」だからと言って、誰でも安易に信用してはいけないことを知りました。

これは「お金の専門家」に関しても同じことがいえます。

はむぱん/写真AC:編集部

今週、有名な経済ジャーナリストがコメントしていたこれからの資産防衛術を読んで、その突拍子もない内容に驚きました。

私も株式投資が好きなのですが、今までの経験から言えることは、「個別株も投資信託も、一般人がやるべきものではない」

できるだけ借金をせず、お金も使わず、とにかく「現金を貯めていく」ことが肝要

分散投資してもリーマンショックのような経済危機が10年に1回程度の割合でやってくるご時世では無意味

素人がやってはいけない不動産投資の最たるものがマンション投資

「老後資金2000万円問題」は杞憂

生活防衛のためのキーワードは、「夫婦仲良く」。同じ場所で過ごし、同じ食卓で食事をし、一緒にお風呂に入れば、さまざまな生活費を節約できる。世間を見渡すと、月20万円くらいで生活している家庭はたくさんあり、本当はその程度の生活費でやっていける。

薬を飲むと副作用があるから、治療などしないで、寝ていれば何とかなると言っている医者のようなアドバイスです。それを無批判に記事にしてしまう、日本を代表するビジネスサイトの編集者も何だかなあという感じです。

ヤブ医者が病気を治すどころか、悪化させる可能性があるのと同様、無知なお金の専門家は資産を守り増やすどころか、将来のお金の不安を増幅させる存在です。

健康がどの医者と付き合うかで変わるのと同じように、どんなお金の専門家と付き合うかによって、その人の人生の豊かさは大きく変わってしまうのです。

少なくとも私は、年金だけを頼りに、節約しながら毎月20万円で老後を過ごしたいとは思いません。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年10月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。