こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
昨日は目黒駅前で東京維新の会・定例街宣活動を行いました。
(早退したために私は写っていない…)
この場でもお話させていただいた、昨日実施された「恩赦」について述べておきたいと思います。
天皇陛下の即位礼にあたっては、伝統的に刑罰などを軽くする「恩赦」が行われています。
恩赦55万人、18日閣議決定へ 平成への代替わりに比べ抑制的
恩赦は天皇陛下が即位を宣言される22日の「即位礼正殿の儀」に合わせて行う。恩赦のうち、対象刑・罪を法令で定めて一律に救済を図る「政令恩赦」の対象者は、罰金刑を受けてから3年経過した人の資格制限を回復する「復権」だけとするなど限定的となる見通しだ。(上記毎日新聞記事より抜粋)
前回(93年天皇皇后両陛下のご結婚)のときに比べて抑制的とはいえ、罪を犯した多くの方が「恩赦」される(罪が軽減される)わけですね。
これに対して維新のファウンダー・橋下徹氏を始めとして、異論を唱えている識者も多くいます。
これについては、私も全面的に賛成です。
理由はいくつかあり、すでに指摘されている通りなのですが、個人的にもっとも大きな理由は合理性や効果のエビデンスがまったくないことにつきます。
恩赦の実施理由について政府は「罪を犯した者の改善更生の意欲を高めさせ、その社会復帰を促進する」などと述べていますが、恩赦は現行憲法下ですでに10回行われています。
その恩赦によって「改善更生の意欲が高まった」というような調査があれば、まだ納得できるというものですが、そうした学術的な調査やデータは存在しないようです。
むしろ、自分は何もしていないのに、たまたまタイミングで慶事に当たったという「棚ボタ」によって、更生意欲を削ぐという声すらあります。
私がヒアリングした限りでも、やはり若年層を中心に今回の恩赦は「時代遅れ」と感じている人は非常に多いようです。
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ただ、御即位に関して「恩赦」に類似するような、何らかの特別な措置が行われるという点については、国民的な一体感を醸成する等という観点から私は個人的に賛成です。
そこで橋下徹氏が提案しているように、奨学金の免除などを検討するべきだと考えます。
刑罰を軽くする措置に比べて、予算・財源が必要になるというハードルはあるものの、新聞に対する軽減税率適用をやめて財源を作り出すなど、政治の意思でクリアする方法はあるはずです。
次回の「恩赦」的なタイミングがいつあるかはわかりませんが、今回の「恩赦」による影響というものをしっかりと客観的に分析し、建設的な政策提案ができるよう準備をしておきたいと思います。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2019年10月24日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。