実際に住んでわかった!田舎移住のメリット・デメリット

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
※Twitterアカウントはこちら→@takeokurosaka

東京・大阪・アメリカのシカゴなど、私は生まれて30年以上、都会にしか住んだことがありませんでした。いずれも自動車を持つ必要性がまったくありません。しかし、ネットショップ・肥後庵の経営に際して今は田舎の熊本県に移住して住んでいます。

himawariin/写真AC(編集部)

正直、田舎に住むまで「田舎移住」に対する誤った考えを持っていました。しかし、住んでみないとウワサか事実かは分からないものです。

Twitterでもつぶやきます。

田舎暮らしをしても情弱にはならない

熊本県に移住する前は、東京に住んでいました。平日は赤坂に出勤して、会社員として働いていました。その時は

「どれだけネット回線が発達しても、リアルな人との交流はあるもの。東京から離れて田舎暮らしをすると、情報弱者になってしまうのではないか?」

と考えていたのです。しかし、そんな心配は完全に杞憂であることを知りました。

そもそも、東京にいる時からビジネスコミュニケーションはビジネスチャットか、メールばかりでした。そしてリアルではなく、ネットだけでも魅力的は仕事は無限大にあるものです。

私は今、収入の9割以上をネットで稼いでいます。リアルで人とFace-to-Face(対面)の付き合いをすることをしなくても、何も困ることはないのです。

田舎だからといって、ネット回線が遅いとか利用できないサービスがあるわけではないのです。田舎に移住したことで

「情弱になるのでは?」
「ビジネスに影響が出るのでは?」

という不安は、完全に杞憂に終わりました。

すぐ東京に行ける田舎暮らしがコスパ最強

とはいっても、私は講演やその他メディア出演などでちょくちょく、東京や大阪へ行くことがあります。もちろん、東京都内に住んでいれば、こうした用事を楽に済ませることが出来るでしょう。

でも、テレビにしょっちゅう出演している芸能人などではありませんから、必要なときだけ東京へいくというスタイルで十分なのです。だいたい1ヶ月に1回、もしくは2ヶ月に1回のペースで、講演依頼がある場合は交通費も出してもらえます。東京に住むと高い家賃を支払うことになりますが、田舎であれば広い家が安い賃料で住むことができます。自宅から空港までは1時間弱でいけますし、東京まで片道2時間もかかりません。

ですので、すぐに東京に行ける田舎暮らしは、トータルのコスパは極めて優れていると感じます。

田舎暮らしの不便な点

しかし、田舎暮らしのすべてが優れているとは言いません。

田舎に移住して不便を感じるのは「エンタメがない」ということです。私はビジネスと投資に傾倒していますので、美術館めぐりやアウトドアにはまったく興味がないので、そうしたエンタメがないことは問題を感じません。私にとって最大のエンタメは「食事」です。

誤解のないように言っておくと、田舎でも素晴らしい食事をすることは可能です。

これは地元のフレンチレストランで頂いたディナーです。写っていないのですが、スープやアパタイザーなどまだ3品くらいあります。フォアグラ、伊勢海老、キャビアなどはもちろん、デザートまでしっかり付いてわずか6,000円です。同じメニューを東京都内で頂くと、その3倍はしてもおかしくありません。さらに、こうしたおいしいディナーが個室に通され、ゆっくりと堪能できます。別料金を払う必要もありませんでした。

コスパ抜群のおいしい外食はあるのですが、問題はその「数」です。東京で外食を楽しもうと思えば、それこそ無限大です。次々と新しいお店ができますから、飽きることはありません。ぐるなびなどのレビューを一切見ずに、気になるお店を覗いて食べ歩く、という楽しさが東京にはあります。しかし、田舎にはそもそもお店の絶対数がありません。近場を食べ歩くと、かなり足を伸ばさない限り開拓はできないのです。

外食の開拓、という食べることが好きな私のような人にとって、田舎移住はデメリットと言えるのかもしれません。

都会から移住する人は覚悟が必要

元々田舎育ちで、そのまま田舎に住み続ける人には何も感じないことでも、私のように都会から移住する人は気をつける点もあります。

まず、田舎の人は都会より保守的な傾向があります。地元の人同士では仲良くやっていても、そこに東京から来た人が入り込んでいくことはなかなか難しいものがあります。もちろん、一切遮断されるようなことはありませんが、どうしても一歩引いた距離感を感じる瞬間はあります。

そして、最初は慣れなかったのが車移動です。今ではすっかり慣れてしまったのですが、移動を電車と徒歩、自転車しかしてこなかった自分には、田舎の車社会に慣れるにはかなり時間がかかりました。元々、運転も上手ではなく半分ペーパードライバーだったので、スーパーに買物をしにいって駐車するだけでも、ぶつけないようにすごく気を使います。最初はちょくちょく車から降りて、ぶつからないかヒヤヒヤしながら停めていたものです。

最後にイベントの存在です。東京でも東京ドームでイベントがあると、中央線が混雑するということがありますが、田舎の場合はそれが顕著です。花火大会等がある日は、早めに撤収しなければ大渋滞に巻き込まれてしまいます。コンビニの棚からも商品が消えてしまうので、イベントの存在を無視することはできません。

このあたりは都会から移住する人は、あらかじめ心の準備が必要な点だと思われます。

色々とメリット・デメリットを書いてみましたが、住んでみて慣れると愛着が湧いてくるものです。特にこの地で遊んだ経験はないのですが、それでもお気に入りのお店ができたり、使いやすいショッピングセンターなどは便利に使えます。

「田舎暮らしなんて地獄」

というブログも検索すると出てきますが、うまく波乗りすれば悪いものではないと思っています。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

■無料で不定期配信している「黒坂岳央の公式メールマガジン」。ためになる情報や、読者限定企画、イベントのご案内、非公開動画や音声も配信します。

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。