理想の人生は「必要なものを、必要なだけ」

こんにちは!黒坂岳央(くろさかたけを)です。
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歳を取ると、自分に必要なもの、必要のないものを見極める力を得られます。若い頃なら欲しいと思ったら何が何でもすぐに欲しい、そう思っていたであろうものも

「買っても置き場所に困りそう」
「メンテナンスに意識するのがいやだな」

と感じて、買わずに済ませるということができるのではないでしょうか。理想の人生とは、必要なものが必要な時に必要なだけあるというものです。それはお金も、人間関係も、ものもなんでもそうだと思います。

写真AC:編集部

使いもしないお金があっても幸せにはなれない

多くの人は「お金があれば幸せになれる」と思っています。が、お金は苦労やストレスを消し去る力はあっても、幸せそのものを買うことはできません。私は今、会社員ではなく起業家として、投資家としてお金を稼いで生きています。自分でビジネスをすると「いくら稼ぎたいか?」ということを最初に決めることになります。

「時間や家族との時間はいらない。すべてを捨ててとにかく稼ぎまくりたい!」というなら、自分の持っている時間のすべてをビジネスに投下すれば、年収1000万円くらいならほぼ確実に稼ぐことができます。たとえば宅配業者の業務委託契約を受けて働き、空いた時間は他の仕事をバイトをする。これなら1,000万円は不可能ではないと思います。また、プログラミングスキルなどがあれば、クラウドソーシングで仕事を片っ端から請けて寝る間も惜しんで働けば稼げます。

しかし、このような労働集約的な働き方をしたいか?と問われればそれはまた別の話です。これではお金を稼げるのは、自分が作業をしている手を動かしている間に限定されます。お金を稼いでも、「使う時間」はありませんし、家族との時間を過ごすこともできません。

年間にお金を1,000万円稼げたとしても、そんな人生が果たして幸せかどうか?ということをよく自問した上で、お金の稼ぎ方を選んだほうがいいと思います。

また、がむしゃらに体を動かして働くにも限界があります。年を取り、70歳、80歳になっても作業をしないとお金が入って来ないのは、誰にとっても結構辛いのではないでしょうか?

自分の肉体を資本力として働くより、「仕組み」で稼ぐようにして頭脳集約型のワークスタイルを得たいものです。

理想の人生は「必要なものを必要なだけ」

私が考える理想の人生とは、「必要なものを必要なだけ」というものです。

使いもしない10億、20億円なんかより、愛する家族と一緒に素晴らしい時を過ごすための1万円、2万円に価値を感じます。青天井に、自分の限界を極めるために稼ぐというより、やりたいことを実現させる分量だけを稼ぐという「サムマネー」という考えがあります。

人間関係も、モノもお金もすべては「必要なものだけを、必要な時に、必要なだけ」というのがもっとも理想的な人生に思えます。私達は「元々、欲しいと思っていなかったものを欲しい」と思わされています。最新スマホの広告を見るやいなや、それまで欲しいと思わなかったのにローンを組んででも手に入れたいと感じてしまうものです。しかし、何が本当に必要なのか?を冷静に自分を理解しておくことで、必要のないものを手にせずに済みます。

欲しいと思っても、これは本当に自分に必要なのかどうか?を考えることは重要なことなのです。

価値あるものも、多すぎるとかえって不幸になる

私は昔、ビュッフェを食べ歩くことにハマりました。毎週、土日は必ずビュッフェにでかけていき、オシャレなホテルでたらふくビュッフェを食べていたのです。が、ホテルに向かう時はワクワクしているのに、帰る時には毎回後悔していました。食べすぎて苦しいのです。おいしい食事をしている時は、他に替えがないような幸福感に包まれます。しかし、どれだけおいしい食事も食べすぎると苦しくなってしまい、健康も害するし、体重も増えていいことは何もありません。

toya/写真AC(編集部)

価値あるものでも、多すぎるとかえって不幸になります。それは食事でも人間関係でもなんでもそうです。人間関係は付き合いが広すぎると、キリがありません。四六時中、人と会っていると自分が本当にやりたいことや、人生で必要なことに集中できないのです。また、どれだけいい人にもあまりに頻繁にあっていると飽きてしまいます。ですので、ちょっとした飢餓感を楽しむくらいが、ちょうどいいのではないかと考えています。

理想の人生は「必要なものを必要なだけでいい」。昨今、はやりのミニマリストも本質さを突いていて物余りの時代に必要な考え方だと感じます。

黒坂 岳央
フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」 代表

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ビジネスジャーナリスト
シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、ブルームバーグLP、セブン&アイ、コカ・コーラボトラーズジャパン勤務を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「高級フルーツギフト水菓子 肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。本業の傍ら、ビジネスジャーナリストとしても情報発信中。