英語民間試験延期は、胆力のある政治家にしか出来なかった重大決定

火中の栗を拾うことになったのだな、と見ている。

文科省YouTubeより:編集部

何かと批判の対象になりやすい存在だが、いざという時に頼りになる政治家であることは間違いない。

大学入試のための英語民間認定試験は、聞けば聞くほど問題が多い試験だったようだ。

どの省に限らず、いわゆる役人は、上が決めたことには、実際には色々問題があってもすべて呑み込んで、とにかく実現に向かって全力を尽くすという習性がある。
時々面従腹背の異端児が出たり、面と向かって上司に対して異論を述べたり、時には辞表を叩き付ける豪傑が現れるが、役所の世界では異例中の異例と考えられたらいい。

どんな場合もなんとか知恵を出して、それなりの結果を出してしまう。
多少の不具合があっても、とにかく一旦やりきった上で不具合の部分の修正に全力を尽くす。

それが上手くいく場合も上手くいかない場合もあるのだが、大方のことは大体そういう手順で進む。

役人が自ら政治の決定を覆すようなことはしないし、現実に出来ない。

実施の直前になって規定方針を覆す、などという恐ろしいことは普通の政治家にはとても出来ない。

萩生田氏には、普通の政治家にはない胆力があることは確かである。
修羅場にはふさわしい政治家である。

今の状況を凌ぎ切ったら、自民党の中で確固たる地位を築くことは間違いないだろう。


編集部より:この記事は、弁護士・元衆議院議員、早川忠孝氏のブログ 2019年11月7日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は早川氏の公式ブログ「早川忠孝の一念発起・日々新たに」をご覧ください。