読売新聞さんのキャリデザインセミナーで、講演する。テーマはマスコミ就活。学生の皆さんはぜひ。
私は新聞が大好きな人材だ。幼い頃、新聞配達員さんの足音を聞いてポストにダッシュしたこともよくあり。
大学進学で一人暮らしを始めたときも、新聞の販売員さんがやってきたときに「待ってましたよ!」と言って即決で契約し。相手は驚いていた。
幼い頃からメディア企業に憧れ。結局、その道には進まなかったものの、いつもメディア企業と仕事をしている私。そんな私だけに、このイベントに登壇できることの喜びを噛み締めており。
あれは、学生時代だったか。一橋大学世界プロレスリング同盟は、学生プロレスを実演するだけでなく、当時はちゃんと観戦や研究のようなものをしていたことがあり。
インディーズ団体があれよあれと増え、後楽園ホールを満杯にするくらいの動員はあった時代で。ただ、長州力や馳浩はじめ、新日本プロレスのレスラーはインタビューではインディーズを酷評していた。基本がなっていない、と。
アマレス日本代表クラスが入門してきて、さらに徹底的にトレーニングする新日本プロレスは、それはもう基本ができているのだけど。でも、学生同士で語り合う中で「でも、インディーズも上手いし、面白いだろ」という話になり。
いつの間にか、ガチンコの練習をしているうちに、試合の面白さが失せていった(まあ、面白さの違いなのだけど)。でも、インディーズのレスラーはギラギラしているし、盛り上げるし、華があるし、上手い、と。そして、インディーズからメジャーにスカウトされるレスラー、さらには海外に羽ばたく人も増えた。
この構図は、全国紙とウェブメディアについても言えて。全国紙は、とにかく鍛えられる。ウェブメディアで活躍している人も全国紙出身だったり。ただ、ウェブメディアは読者が読みたいもの、知りたいものに、最適な表現で迫ろうとしており。独自のノウハウや強さがそこにはあり。
でも、この話には続きがあって。この決着はわからないんじゃないか、と。最後は体力、基礎力がある方が逆転するのではないか、と。
このあたりは、昨年、『一橋ビジネスレビュー』にも寄稿したので、ご覧頂きたい。
読売新聞さんのキャリアデザインセミナーでは、全国紙、有力出版社、大手広告代理店の内定者とパネルディスカッションするのだけど、彼らがなぜこれらの企業を今、選んだのかについてじっくり語り合いたい。
そこに、メディアと人材育成を読み解くヒントがあるのではないか、と。というわけで、学生さんはぜひ。まわりの学生にもご紹介を。
編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2019年11月24日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。