NHK大河ドラマ「いだてん」の最終回が放送されたが、1964年の古い映像を丁寧にリマスターしていて美しく、ノスタルジーを十分に満足させてくれた。これだけ質のいい画像だとタイムスリップできる。
そして、ブルーインパルスが開会式で五輪マークを描く設定とあって、NHKのドラマにしては自衛隊のパイロットや自衛隊幹部が珍しく登場した。NHKドラマで自衛隊が登場したのは私自身は見たことがないが、皆さんどうだろうか。
最近は少し変わり始めているようだが、民放も含めて、テレビドラマには長らく自衛隊員がまともに出てこないことが多かった。自衛隊とか自衛官とかは、存在しないがごとく扱われていたのだ。「いだてん」は本来の防衛活動でなくアトラクションについてではあるものの、結構なことだ。
私はどうしても憲法第9条改正が必要とまではいわぬが、少なくとも、憲法違反の疑いがあるという状況は解消して欲しい。枝野氏などは憲法違反だとはほとんどの人は思っていないというようなことをいったことがあったがそれなら結構なことだ。
だからたとえば、国会で満場一致で、憲法違反の可能性はないというコンセンサスを国会で成立させたらいい。それなら、必ずしも第9条を改正しなくていいかもしれない。
その結果として、①教科書にその旨を書く、②天皇陛下に観閲などもしていただく、③地方自治体が自衛隊の業務に協力するのを拒否するのを許さない、そしてNHKは警察などと同様に自衛隊を扱う—ということに最低限して欲しいと思う。
ぜひ、NHKは公共放送として、防衛の第一線に立つ自衛官の妻を主人公にした朝ドラでも放送したらどうか。
八幡 和郎
評論家、歴史作家、徳島文理大学教授