私の知り合いのシニアのワイン愛好家の方は、若い頃に高級ワインをせっせと集めていましたが、ある時から急にガバガバと飲み始めるようになりました。
どちらかと言うと、人におごったりしない倹約家(悪く言うとケチ)タイプの人でしたが、心境の変化の理由は、ある時にこう思ったからです。
「このままワインをセラーにため込んでいても、結局全部飲みずに死んでしまう。とすれば、飲まない方が、むしろもったいない!」
セラーにワインをため込んでおく愚かさに気づき、それからワインをどんどん開けるようになったのです。
お金や資産をため込んでいても、最終的に自分が使わなければ、その価値を活用することができません。
そして、それらを使うためには時間が必要です。
自分の残り時間があとどれぐらいあるかは、誰にもわかりません。しかし、私と同世代の50代半ばにもなれば、そろそろ残り時間が少ないことに気が付くべきです。
人生の達人とは、お金と時間という2つの希少な資源をバランスよく使うことができる人です。
残された時間がもうそんなに多くないのに、未だにため込んだお金や資産を使い惜しむ。そんな日本人のシニアが、意外に多いのは残念なことです。
それよりも、時間が少ないことを惜しみ、お金をどんどん使っていく。そんなライフスタイルの方が、本人にとっても周囲の人にとっても幸せになれる可能性が高いのです。
時間があってお金がないのも不幸、お金があって時間がないのも不幸。どちらの不幸にもならないように、後悔しない毎日を送りたいものです。
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編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2019年12月20日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。