書斎にこもって原稿執筆中。センター試験で大学の研究室に入れないからね。明日の早朝には研究室に行くことになりそう。研究室は、31.5インチ、28インチの4Kモニターがあり。大画面な上、デュアルディスプレイなので便利。
もっとも…。昨年秋にリリースされたmacOS Catalinaでは、sidecarという機能がついており。iPadをサブディスプレイ化できる。やっとちゃんと使ってみた。MacBook Pro 13インチとiPad miniをつないでみる。うん、快適。ちゃんとデュアルディスプレイ。まあ、それぞれ画面は決して大きくないのだけど、それでも便利。資料掲示用と執筆用。
ところで、President Onlineのこの記事が話題となっていた。これ、President本誌の記事の転載なのだね。まず、転載飛び火問題ともいえる。紙とネットでは広がりが違う、という。
私も先日、『週刊新潮』で孫正義について否定的にコメントしたのだけど、ネット転載してもよいかという依頼に珍しく拒否した。紙とネットでは広がり方が違い。文脈切り取り型で広がるから。まあ、公式にコメントしていることにかわりはないのだけど。
古谷経衡さんの記事。
スタバでMacを広げる人の残念すぎる仕事効率(プレジデント)
かさこさんも関連して書いている。
「スタバでMacを広げる人の残念すぎる仕事効率」という残念すぎる記事を載せるPRESIDENT(かさこブログ)
意識高い系業界にもランク、流派があり。意識が極限まで高くなると、もはやスタバではなく、サードウェーブカフェや、コワーキングスペースなどにMacを持ち込む。さらに、Macではなく、iPad Proだったりする。あと、最近のスタートアップなんかはそもそもオフィスがカフェみたいな仕様だからね。で、古谷氏の主張には同意する部分が大きい。ダサい、痛いと思う。そもそも、スタバにもうワクワクしない。あと、スタバのWi-Fiも電源席も苦手。
新幹線のWindows問題に関していうと、色々すごい。社外秘資料のオンパレード。しかも、ノートパソコンというよりは、ラップトップという表現の方が適切なような、分厚いバカでかいPCを持ち込んでいる人もおり。これを普通席で操作するスキルには絶句する。思わずWEDGEでも読んで逃避したくなる。
ノマド(笑)という言葉が流行ったが、そもそもスタバにしろ、新幹線にしろ、あの環境でノートパソコンを、使い倒せてしまう人たちに、私は尊敬のような、唖然とするような、そんな複雑な気持ちを抱いてしまう。前者は仕事や人間関係に、後者は会社に束縛されており。どちらも楽しそうに見えない。いまの私には。昔はそれぞれやっていたけれど。
もちろん、カフェや新幹線では他人に迷惑かけない限り、自由に過ごしていいと思うのだが。結局、友人と他愛もない会話をする、ひたすらiPhoneとラテで自分の世界に入る、本を読むあたりが幸せそうに見えたりする。というわけで、なんのオチもないけれど、痛いと思う光景は人によって違うし、時代によって変化する。
私はここで、地元墨田区の、よく行く下町のタリーズ問題について警鐘を乱打したい。下町のタリーズともなると、そもそもPCやタブレットの持ち込みも少ない。とにかく、皆、iPhoneをいじるのである。いや、普通すぎるのだけど。完全に個人の時間。たまに、半グレ風の夫婦が、いかにも子分風の若者たちに「根性見せろ」「誠意を見せろ」と叱り倒している光景に出くわし、おい、店長、注意しろよと思ったりもするが。
しかし、10年くらい前に、渋谷のエクセルシオールカフェで、ノマド(笑)と店長とバトったのが懐かしい。大声でスカイプでやりとりしていて、店が注意しないから、やめてくれと言ったら「俺は海外と交信しているんだぞ」とキレられる、という。店長になんとかしてと言ったら、お前が席をかわれといわれた。思わず、ドトールに電話するの巻。
カフェといえば、「マルチ商談お断り」ってよく見かけるな。いや、カフェで隣の席で危ないビジネスや、恋愛の話をしている際に、思わず「おい、やめろ」と言いたくなるけれど、言う勇気もない私がいる。
とりとめもなく書いたけど、カフェでは、こういうとりとめもなく、他愛もない会話をするのが幸せ。なんでも、効率とか生産性で語ってはいけない。
さ、仕事。書斎最高、研究室最強。
そういえば、この本読んで、冒険に出た人たちは、いま、何をしているのかな。
編集部より:この記事は常見陽平氏のブログ「陽平ドットコム~試みの水平線~」2020年1月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。