防衛省は戦闘用パワードスーツより、こっちを大量に採用した方がいいじゃない?

最近面白い製品を見つけました。空気圧によって動くアシストスーツ、です。

空気圧を利用した人工筋肉で、最大補助力25.5kgfで動作をアシストできます。
付属のポンプで空気を送り込むだけで、動作が可能です。力が弱くなった時は、追加で空気を注入するだけです。電源が必要ない。だから稼働時間に制限がありません。

ただ、いわゆるパワードスーツではなく、腰の負担を軽減するための製品です。

お値段は149,600円で、Amazonでも売っています。


イノフィス マッスルスーツEvery ソフトフィット MLサイズ

防衛装備庁では戦闘用パワードスーツを研究していますが、これを大量に購入した方がよほど役に立つでしょう。どう考えても、装備庁の研究は米仏など海外のものよりも遅れているし、実用化されても価格がネックで、調達はできないでしょう。

小銃のドットサイトやプレートキャリアーすら標準装備に採用できないような貧乏軍隊が歩兵の戦闘用に採用できるような贅沢品じゃありません。独仏加みたいに将来歩兵システムをすでに導入している国なら検討の余地もあるでしょう。
採用できないのがわかっているのに研究するのはリソースの無駄使いです。

対してこの製品であれば兵站の強化に役立ちます。ことに隊員の採用年齢や退職年齢を上げるわけですから、尚更でしょう。しかも電気代も必要ない。無論災害派遣でも有用でしょう。

これを一定数買い上げれば、メーカーがさらなる開発に向けての資金の調達にも役立つでしょう。産業育成の面でもメリットがあります。

■本日の市ヶ谷の噂■
今や泥舟同然の首相官邸では秘書官同士が仲間割れで、互いにスキャンダルをリークしあっていて自滅への道を歩んでいるとの噂。


編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2020年1月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。