新築ワンルームマンションは「買ってはいけない」

内藤 忍

一昨日、昨日と東京ビッグサイトで開催されている資産運用EXPOにゲスト講演者として登壇しました。

一昨日の講演は150名以上が集まる超満席で立ち見が出て、入場制限(写真)。昨日の講演も開始前に満席ということで、たくさんの方が資産運用に興味を持っていることがわかります。

資産運用には色々な方法がありますが、失敗している人の話もたくさん聞きます。不動産投資であれば、少し前に問題になった「かぼちゃの馬車」は論外ですが、新築ワンルームマンションを買って、毎月の返済に困って相談に来る人も意外に多いのです。

資産運用EXPOには、たくさんのワンルームマンション販売会社が出展していますが、買ってはいけないのは新築です。もちろん品質は中古より良いに決まっていますが、問題は価格が高すぎることです。

AKO110/写真AC

購入してすぐに売ると、3割下がると言われています。ということは、4000万円の新築ワンルームマンションは、購入した時点で1000万円以上の含み損になるということです。販売会社の利益や宣伝コスト、営業マンのインセンティブなどが、中古物件よりも厚くなっているのが原因です。

そんな新築を購入しても、数年で結局売却する投資家がほとんどです。その損切物件を安く購入するのが、中古物件です。価格が新築よりも割安なので、負けにくいのが中古物件の強みです。

不動産は築年数よりも立地です。東京23区の駅近の物件を押さえておけば、中古物件であっても入居に苦労することはありません。地方の人口減少とは逆に東京都心には日本人だけではなく外国人の留学生や労働者も大量に流入しています。需給関係を考えれば、どの立地が将来も安心かは言うまでもありません。

そんな都心中古ワンルーム投資で人生を変えた人が私の周りにはたくさんいます。例えば2月20日のセミナーにゲスト登壇する個人投資家のM氏もその一人です。

手前味噌になりますが、資産デザイン研究所が主催し2月8日に開催される世界の資産運用フェア(マネフェス)には、新築ワンルームマンション業者は1社も出展しません。来場される方が「買ってはいけない」と判断して、たくさんの出展依頼をお断りしているのです。

不動産投資はどの会社と付き合うかで、勝負が決まります。資産運用EXPOに来場された皆様は、会社選択を間違えないように充分に注意してください。

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※内藤忍、及び株式会社資産デザイン研究所、株式会社資産デザイン・ソリューションズは、国内外の不動産、実物資産のご紹介、資産配分などの投資アドバイスは行いますが、金融商品の個別銘柄の勧誘・推奨などの投資助言行為は一切行っておりません。また、投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


編集部より:このブログは「内藤忍の公式ブログ」2020年1月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。

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資産デザイン研究所社長
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業後、住友信託銀行に入社。1999年に株式会社マネックス(現マネックス証券株式会社)の創業に参加。同社は、東証一部上場企業となる。その後、マネックス・オルタナティブ・インベストメンツ株式会社代表取締役社長、株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長を経て、2011年クレディ・スイス証券プライベート・バンキング本部ディレクターに就任。2013年、株式会社資産デザイン研究所設立。代表取締役社長に就任。一般社団法人海外資産運用教育協会設立。代表理事に就任。