こんにちは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
国外(アメリカ)のニュースですが、ショッキングな情報と光景が飛び込んできました。
トランプ大統領による「一般教書演説」が行われた後、なんと民主党のペロシ下院議長が、その原稿コピーを目の前で引き裂いたというものです。
冒頭の握手を無視された意趣返しという説もあるとはいえ、明らかに過激すぎる行動です。
年頭に行われる大統領の「一般教書演説」は非常に格式が高いもので、国中でリスペクトされている米兵に対する言及や、米国歴史への敬意なども含まれています。
これを破り捨てるという行為は、偏った支持者に熱烈に歓迎されるかもしれませんが、穏健な大多数の有権者の心を手放してしまうものだと言えるでしょう。
米国政治に明るい渡瀬裕哉氏は最新著作の中で、トランプ再選の可能性は五分五分かやや不利と分析していましたが、民主党が過激な左派におもねる行動を続ける限り、この情勢は流動化していく可能性があります。
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そんな米国の状況を見て、これはどこの国も変わらない、民主主義国家が直面する課題の1つなのだろうなと。
日本でもアメリカでも、「格差」や「分断」は大きなテーマの1つです。
そして左派政治家・有識者を中心に、「格差と分断を生み出しているのは、アベ政権(or トランプ)だ!」という、激しい批判が巻き起こります。
価値観が多様化され、資本主義が高度に発達した社会においては、かつてより格差や分断が顕在化されていることは確かでしょう。
しかしそれを拡大・再生産し、「飯のタネ」にしているのは果たして誰なのか。それこそが(左派を中心とした)メディアや学者、それに乗っかる政治家であると、同じく渡瀬氏は著作の中で喝破しています。
日本の国会でも相変わらず、予算委員会ではスキャンダル問題専門家のような野党議員が跋扈し、すべてを属人的な理由に押し付けて政権批判を続けています。
そのような過激・過剰な姿勢はますます世論を先鋭化させ、一部の支持者のみを囲い込み、価値観の分断は進むばかりではないでしょうか。
「多様性」を旗頭とする左派勢力こそが、相手の主張や政策にリスペクトを持たないというのは、なんとも皮肉な事態です。
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他国でも生じたこうした現象や悪しき政治パフォーマンスを他山の石とし、我が国の国会ではできるだけ建設的で相手への敬意を持った議論が行われるよう、私自身も心がけていきたいと思います。
それでは、また明日。
編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会、地域政党あたらしい党代表)のブログ2020年2月6日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。