東京都議会議員の川松真一朗(墨田区選出・都議会自民党最年少)です。
昨日、私がアップした動画の最後で触れた件について、問い合わせが複数きたのでココで紹介しておきます。
まず、昨日の動画を未見の方はご覧下さい。一昨日のエントリーの補足を動画で行ったところです。
最後の最後で、「次の長期戦略ビジョン」で小池知事の挨拶の部分から「都民ファースト」の文言が消えたことに言及しました。
清水こうじ都議が指摘
同僚の清水こうじ都議(立川市選出:私は政策の清水と呼んでいる)は「かわまっちゃん、挨拶だけでなく、戦略ビジョンに都民ファーストは出てこない」と言いました。
そこで、実際に310ページにわたる「未来の東京」戦略ビジョンを見てみましょう(リンクはコチラから)。
実際にワード検索をすると、都民ファーストはゼロです。
このことについて、担当部局からの説明を受けた際に、清水都議から「なんで知事の挨拶文に都民ファーストが入っていないのか?」という問いが出ましたが、明確な回答は得られませんでした。
私はどうも引っ掛かっています。「都民ファースト」「都民ファースト」と連呼しながら都知事選を勝ち抜き、都民ファーストの会というものまで立ち上げた小池知事。これまでも政策発表の際には「都民ファースト」の視点でと述べていたのに、どんな心境の変化があったのだろうかと気になっちゃいますよね。
知事と与党にズレが生じてきた
私は、1月31日に行われた都議会オリンピック・パラリンピック特別委員会質疑で下記のようなことに言及しました。
今回、東京2020大会の最終予算として、昨年12月に大会経費V4が報告された。全体としては、1昨年前に公表されたV3と同額であるが、金額については、50億円単位から10億円単位にするなど、大会に近づいたことを踏まえ、精緻化したということである。
都からは、組織委員会に対し、多羅尾副知事が副会長として、潮田局長が理事として参画し、運営に関与している。
多羅尾副知事や潮田局長などどの理事は、本予算を認めているのか。
次に確認したいが、小池知事はこの大会経費V4を認めているのか。また、どのように受け止めているのか。
⇒これらのことについて当然ながらオリンピック・パラリンピック準備局の回答は「認めている」でした。
そこで、疑問をぶつけました。
本日、局からは大会経費V4について、項目・金額を詳細にした資料が追加で説明されています。
これは、小池知事の与党である都民ファーストの会東京都議団が、昨年12月26日の本委員会において、「V4予算について、さらに詳細に分解をした予算書を提示いただきたい」という資料要求に基づき、追加で作成・報告されたものです。
確かにこの資料では、各項目の金額が、一千万円単位まで、細かく説明されていました。しかし、これまでの質疑(当日の委員会質疑)を確認しても、そこまで細かい単位が示されないと、大会経費について質疑できないものなのか、はなはだ疑問が残りました。単位を細かく示させという手法は、わかりやすく、PRしやすい方法ではあります。しかし、それは予算質疑の本質として必要なのではなく、表面的な事柄ではないのでしょうか。
ましてや、都の幹部が関与している組織員会理事会で了承され、小池知事も認めているにも関わらず、さらに内容・金額を示すよう、知事与党が求めるのは、知事と都民ファーストの会が一体となっていないことの証拠のように思う。(厳密に言うと、組織員会理事会には都議会から都民ファーストの都議1名、公明党の都議1名が就いている。この2人は理事会で何も言わなかったのだろうか。)
知事と議会の最大与党とが、このように連携していない状況で、大会を迎えることに、不安を覚えていることを指摘しました。
都議会公明党と知事は蜜月か!?
真正面から聞けば知事も否定はするでしょうが、現実的には「知事と都民ファーストの会」はどうなっているんだろうと感じます。
小池知事が打ち出す新たな政策も、同じ与党でも公明党色を強く感じます。例えば、2030年度までに100カ所創設するという「おとな食堂」も都が方針を示すと公明新聞ではクローズアップしています。これがたまたまなのか、本質なのかは分かりませんが小池都政は公明なくして成立しないというのが私が3年半見てきた感想です。
↓こちらは公明党広報というアカウントのツイッター
よく読んで頂ければ分かるのですが、「未来の東京」戦略ビジョンで方針を示したとハッキリと公明新聞の記事になっているのです。この政策を訴えてきたのは都議会公明党の東村幹事長だという文言も明記されています。
小池都政は迷走状態?
私は「小池批判の急先鋒」と週刊誌などで書かれてきましたが、これまで小池百合子さんという人物そのものを批判してきたことはないと思います。あくまで行ってきた政策や方針について、自身の主張と共に批判をしてきただけです。
それ故、先の中国にマスクを送ることなども、現地で食い止めるという趣旨に沿えば、おかしくないだろうと言い、産経新聞のタイトルが悪ければさすがに悪ノリしての小池批判はしません。
が、全体的に小池知事の政策は最近小さくまとまっています。言葉を換えれば面白みが無い。私からすると批判する気力もないような当たり前の政策が続いています。この小池知事の現実路線には、敢えて私が批判する意味もありません。
顧問団だとか、都民ファーストの会議員団が現実を無視して、美辞麗句を並べて「トセイカイカク」「トセイカイカク」と連呼してきた事が、実は都政を逆行させていた面が多々あります。上記の動画でも話しましたが、小池知事が何をしてきたか?小池都政で何が残ったか?都民ファーストの会の政治とは何だったのか?
こういったことを小池旋風の製造責任としてマスメディアは検証すべきです。私は、どんなに自分への非難が増えようと、政策勝負で真っ向から挑んできましたが、報じてくれないから世間の小池知事評は基本変わらない。
そういうことがなされて、7月5日の都知事選投票日を迎えないと、首都東京は立ち直れないのではないかと考えている今日この頃です。