楽しくなければ読書じゃない!

(筆者撮影)

読書をするとき、ただ漫然と読みはじめている人はいませんか。もちろん、楽しむときの読書はそれでもいいのですが、限られた時間で本を読まなくてはいけないとき、いくつかの方法を加味することで読書のスピードや吸収力が一気に加速します。

今回は新著『頭がいい人の読書術』(すばる舎)から、読書テクニックをお教えします。

読書の目的は、暗記することではありません。楽しみながら読んで、「隠れたテーマ」に出会うことが、読書の醍醐味なのです。

たとえば、「メモ術」「時間術」など仕事術の場合は、「実行しなければ、技術を得ることは難しい」が本の隠れたテーマになるはずです。また、ジャーナリズムの本であれば、「熱くなりすぎず、感情をどう抑え込むか」が隠れたテーマになるかもしれません。

本には書き手の人間性があからさまになります。それを感じながら読むことで「隠れたテーマ」を見つけることができます。

著者に共感した箇所があれば「読書は成功」といえます。ですから、気楽に読書そのものを楽しむスタンスが大切です。読書の習慣を、自分の生活のなかに取り入れることをおすすめします。食事やお風呂、リラックスしているとき、出勤時間、休み時間。自分の生活にパターン化することで自然に習慣化されていきます。

想像してみてください。読書を楽しむ未来のあなたの姿を。読書を楽しむ、そう決めるだけで、イマジネーションがかき立てられるようになりませんか。読書を楽しむと決めた瞬間、あなたに必要な情報が、必要なときに頭にスッと吸収されるようになります。

「いい読書をしなければいけない」「速く読まなければいけない」と、強迫観念を感じることはありません。このようなムダな強迫観念はバッサリ切り捨ててかまわないのです。

あなたが、心を豊かにする1冊に出会えることをお祈りしています。
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尾藤克之
コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員
16作品目となる『頭がいい人の読書術』(すばる舎)を出版しました。
2/11現在、amazon・読書術、図書館情報学の2部門でベストセラー1位。