ガンダム論② 本気でこの世から戦争を無くすには⁉︎

フランチェスカ

この単語に反応出来るあなたはかなりの通です。

機動戦士ガンダム0080〜ポケットの中の戦争〜
第5話『嘘だと言ってよバーニィ』に登場する地名です。

0080は初代ガンダムのサイドストーリーで、終戦前の一週間のとあるエピソードを30分×6話で描いた物語です。

主要登場人物は小学生のアル(アルフレッド・イズルハ)、連邦軍ガンダムNT-1のパイロットであるクリス(クリスティーナ・マッケンジー)、そしてジオン軍のバーニィ(バーナード・ワイズマン)です。

戦争を当初おもちゃのように考えていたアルはバーニィと出会い、興味本位でガンダム破壊計画に参加するも計画は失敗、バーニィの仲間たちの死を目の当たりにします。
『人って簡単に死んじゃうだね』
アルは戦争を垣間見てこう呟きます。

一方、アルの近所に住むクリスとバーニィは、互いの素性を知らぬまま淡い恋心を抱き、惹かれあっていました。

しかし運命は残酷で、クリスの搭乗するガンダムとバーニィの搭乗するザクは、互いが操縦しているなどと夢にも思わず、自分の正義のために刃を交えます。

そして死闘の末、アルの目の前でザクは木っ端微塵に吹き飛びます。更にガンダムのコクピットから気絶して救助されるクリスを見てしまったのです。アルにとってクリスはこの瞬間まで、近所の優しいお姉さんでした。真実を知るのはアルだけ、クリスは自らバーニィを手にかけたことを微塵も知りません。

写真AC:編集部

これが『戦争』なのです。私の拙い説明で申し訳ありませんが、0080を見て描かれている全てを理解したならば、この世から戦争はなくなると本気で思わずにはいられない深い深い作品です。ただ深すぎる故に、最低5回は見ることをお勧めします。

余談ですが、クリスの声優は林原めぐみさんです。当時、らんま1/2の女らんまや魔神英雄伝ワタルのヒミコなど濃いキャラクターを演じていました。そんな中クリスという大人で優しく芯のある女性を演じ切った林原さんを見て、『声優ってすげー』と感服した作品でもありました。

恩田聖敬


この記事は、株式会社まんまる笑店代表取締役社長、恩田聖敬氏(岐阜フットボールクラブ元社長)のブログ「ALSと共に生きる恩田聖敬のブログ」2020年3月4日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちらをご覧ください。