文京区内の就学援助世帯など、経済的に困窮する子育て世帯へ2ヶ月に1回定期的に食品をお届けする「こども宅食」では、このたびの全国一斉休校に対応するため、現在「こども宅食」を利用中の対象家庭約 600 世帯に対し、定期配送とは別に臨時便を配送します。
※「こども宅食」は、経済的に困窮する子育て世帯へ、企業等から提供いただいた食品等を配送しています。配送をきっかけに子どもとその家庭を必要な支援につなげ、地域や社会からの孤立を防いでいく、新しい福祉の取り組みです。
文京区が先駆けとなり、全国に広がりを見せています。
休校措置で困難に直面する親子を支える「こども宅食」臨時便
今回の休校措置で、最も困難に陥るのは子育て世帯、そしてひとり親家庭をはじめ経済的に困窮する家庭です。
経済的に困窮する家庭にとって、学校給食は命綱となります。以前から夏休みなど長期間給食の提供がないときは、親子の経済面・健康面での大きなダメージが懸念されていました。
今回のようなとき、家で留守番をする子どもたちが自力で昼食を用意しなければならないケースが発生し、平時よりも子どもたちの食環境が不安定になる可能性があります。
また、非正規雇用の方の場合、子どもの預け先がないために仕事を休まなければならないことは収入面でも大きなリスクとなります。
今回の休校措置に伴い、民間企業による様々なサポートも発表される中、こども宅食コンソーシアムは、約600世帯の利用家庭を応援するため、3/4(水)にアンケートを実施し各家庭が今必要としているものをお聞きし、臨時便を配送することにいたしました。
約300世帯から回答を頂き、以下のようなコメントが寄せられています。
利用者からのコメント(一部抜粋)
不要不急以外は自宅にて過ごさなければならず、自宅での過ごし方を毎日模索しています。自宅で楽しめる簡単な料理や、遊びなど考える日々です。そして、三食食べる人数が増え、献立も頭を悩ませています。
すぐに食べられるレトルト食品など、購入しづらくなってきています。給食が無いのでみなさんお米やパンもよく買われているようで、全体的に品薄で自宅にストックがない状況です。こどもが家にいる時間も長いので、お菓子の消費もすごくサイクルが速いです!
食べ盛りですし、毎日三食のメニューを考えるのもストレスになっていて、給食のありがたさをしみじみ感じてます。
大変な状況ですが、こども宅食さんがこの様に臨時処置を検討してくださってる事自体が、大変心強く感じます。いつもありがとうございます。
配送内容について
通常配送では、
①お米やパスタ・うどんなどの主食になるもの
②短時間で調理ができるレトルト食品
③簡単におかずが作れる合わせ調味料
などをお届けしていますが、
今回は、子どもたちだけでも簡単に食事の用意ができるような食品を増やしお届けする予定です。配送は3月中旬を予定しています。
<対象者>
文京区内の「こども宅食」利用世帯 約600世帯
<配送時期>
2020年3月中旬
<配送する内容>
・お米
・子どもだけで簡単に調理できるレトルト食品
・簡単におかずが作れる合わせ調味料 など
利用家庭と継続的に繋がっており、官民が協働してダイレクトな支援を行えるこども宅食は、継続的な支援のほか、有事の際にも有効な支援となりえます。
これからも、各ご家庭への出来る限りの支援を行ってまいります。
※なお文京区では、小・中学校の給食提供ができなくなったことから、要保護・準要保護・学校給食費補助対象家庭に対し、臨時休校期間の昼食費相当額を補助することも決定されています。
詳しくは、文京区のホームページをご覧ください。
【こども宅食】
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【こども宅食コンソーシアム】
構成団体:認定NPO法人フローレンス、一般社団法人RCF、NPO法人キッズドア、NPO法人日本ファンドレイジング協会、一般社団法人村上財団、西濃運輸株式会社(ココネット)、文京区 設立:2017年10月 |
■ 本件に関するお問い合わせ先
こども宅食コンソーシアム (認定NPO法人フローレンス内 広報:高橋)
TEL:03-4346-0752(9:00~18:00)
E-mail:info@kodomo-takushoku.jp
編集部より:この記事は、認定NPO法人フローレンス代表理事、駒崎弘樹氏のブログ 2020年3月4日の投稿を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は駒崎弘樹BLOGをご覧ください。